【1420】サンヨーホームズ (東証一部) --
現在値 489円/100株 PER6.84 PBR0.42 3月配当株主優待
戸建住宅、マンション、賃貸福祉住宅の設計・販売が主。近畿中心に首都圏も。
配当金は3月一括の15円予想のため、配当利回りは3.07%となります。
サンヨーホームズは株主優待を実施しており、3月末の単元保有株主に対して
1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約5.11%と
なります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 408億円、経常利益 4.9億円 EPS 24.8円
■2014年3月期 売上高 579億円、経常利益 24.7億円 EPS 110円
■2015年3月期 売上高 528億円、経常利益 14.1億円 EPS 57.8円
■2016年3月期 売上高 477億円、経常利益▲0.7億円 EPS▲23.6円
■2017年3月期 売上高 724億円、経常利益 13.0億円 EPS 71.3円 ce
□2016年6月1Q 売上高 66億円、経常利益▲10億円 EPS▲55.8円(8/9)
□2016年9月中 売上高 339億円、経常利益 3.4億円 EPS 23.7円 ce
2016年3月期の売上高は前期比9.6%減の477億円、経常利益は赤転の▲0.7億円
と期初予想を大きく割り込んで、減収減益となりました。主力の戸建事業では、
消費増税反動による低迷長期化・販売不振が継続したほか、マンション事業も
売上高80億円規模の大型企画案件が痛恨の期ズレとなりました。
今2017年3月期の売上高は51.7%増の724億円、経常利益は黒字転換の13億円
とかなり強気な予算を置いています。戸建事業において前の期の反動増が見込
まれるほか、先述のマンション事業の期ズレ案件がオンされる見通しです。また
相続税改正にともって賃貸・福祉住宅の設計および販売が引き続き堅調に推移
すると見込まれるほか、一棟買いのリノベマンション(社宅)も伸びる見込みです。
当社は2018年3月期最終年度とする中期経営計画を策定しており、2年後(要は
来期)の売上高807億円・経常利益30億円というすさまじい定量目標値を置いて
おります。驚くべきはこの中計が公表されたのは昨年11月であるため、実質2.4
年程で経常赤字状態から30億円の黒字に転換させる計画となっており、内容的
に無理がありすぎるものとなっています。低調な戸建事業こそ保守的な数字を
置いているものの、同期間中でマンションが5割増、好調が続く賃貸・福祉住宅
は倍以上の予算となっており、達成にはマクロ環境の絶好調が前提となります。
一方、中計期間ではROE15-20%、配当性向20-30%という数字も持っているため、
配当性向30%基準に照らせば、今期の配当上限は21円(+7円)となるほか、ROE
も今期予想ベースで6%程度に留まるため、下値では適当な自社株買いが期待
出来るかもしれません。
さて標題のとおり、当社の動向を語る上で一番のポイントとなるのは、2013年に
セコムから百万株(多分@600円位)を追加で買い取って筆頭株主に躍り出たLIXIL
の動向です。筆頭株主といえどまだ24%しか持っておらず、この追加買増し分は
絶賛含み損中と思われるため、どこかで手を打ってくる可能性があります。特に
他の上位株主もオリックスや既に半分売ったセコムなどであり、持分もある程度
纏まっているため、いくらでもやりようのある会社だと思います。(※なおこの件は
当社側というより、むしろLIXIL側のフトコロ事情の方が重要かと思います)
*参考記事① 2015-07-31 593円 --
LIXILが筆頭株主、サンヨーホームズ(1420)の研究。
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