利幅の厚いマーケティング事業が躍進、ファンデリー(3137)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3137】ファンデリー (東証マザ) ---


現在値 1,467円/100株 PER21.4 PBR4.79 3月無配 株主優待なし

生活習慣病患者向けなど健康食を宅配。医療機関等にカタログ配布。
ファンデリーは配当実績がなく、株主優待制度も実施していません。

業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 24.7億円、経常利益 4.0億円 EPS 47.0円 
■2015年3月期 売上高 26.6億円、経常利益 4.3億円 EPS 43.1円 
■2016年3月期 売上高 30.1億円、経常利益 5.0億円 EPS 50.0円 

■2017年3月期 売上高 32.2億円、経常利益 6.1億円 EPS 62.0円 
■2018年3月期 売上高 37.0億円、経常利益 4.5億円 EPS 69.1円 ce
□2017年6月1Q 売上高 8.0億円、経常利益 1.4億円 EPS 14.4円(7/31) 
□2017年9月中 売上高 17.9億円、経常利益 3.4億円 EPS 34.2円 ce 

2017年3月期の売上高は前期比7.0%増の32.2億円、経常利益は23.2%増の

6.1億円となり、売上は予算未達だったものの、利益は上ブレ着地しました

主力の健康食宅配(MFD)事業において、定期会員への切り替えが進んだ
ものの、会員数の増加モメンタムが想定をやや下回った模様です。一方、

好採算のマーケティング事業は売上・利益共に前期比25%も増加しており

会社全体の利益率を大きく押し上げています。

進行期である2018年3月期の予算は、売上高が12.8%増の36.4億円、経常

利益は10.3%増の6.8億円を見込んでいます。前提となる今期末の受注数

は前期比11.9%増の472千件・客単価は横ばいでの想定となっています。
既に1Q決算までは開示がされており、売上高が8.0億円、経常利益が1.4

億円で仕上がっているため、例年下期偏重型ではあるものの、進捗として

は会社想定より若干遅れている印象を受けます。

当社は中長期的な定量目標値を示していないものの、トップライン段階か

ら年率2桁の成長を継続しています。在宅配食サービス市場自体が2008

年からの試算で、年率9.7%ものの成長を遂げているので、今後の高齢化

の進行により、「市場平均なり」でも2桁の成長が可能と目されます。また、

当社は会員誌「meal time」の配布により全国の病院等とのリレーションを

確立しているため、今後は同誌の広告媒体としての価値が一層拡大する

ことが期待されます。既に大量の広告費を有するナショナルクライアントを

抱えているようですので、等比級数的な利幅の獲得が期待出来ます。

(※直近四半期では、当該マーケ事業は前年同期比52%もの売上成長)

 

また、当社は全員が(管理)栄養士資格者での営業をウリにしており、人材
確保や人件費の増加も懸念されますが、直近2年間で平均年収が418→

499万円(28.2歳)へ社員当たり80万円も増加させているものの、増収増益

によりこなしきっているため、この辺の人材絡みの懸念も限定的です。

ちなみに財務的には無借金経営を継続しており、配当もしていないため、

財務面はどんどん良化しています。自社で宅食工場を作る・・・とかでもな

い限りは資金需要もない筈ですので、初配を期待したいところであります。

 

*参考記事① 2015-10-18 887円 --- 

「カンブリア宮殿」効果で第二のクックパッド化も、ファンデリー(3137)。

 

 

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