【7743】シード(東証一部) ---
現在値 2,774円/100株 PER20.1 PBR2.46 3月配当株主優待
コンタクトレンズ業界の大手。眼鏡、眼内レンズも展開。
配当は3月末の一括27.5円配のため、配当利回りは0.99%となります。
シードは前期より株主優待制度を実施しておりまして、単元株以上を保有
する3月末株主に対して1,000円分の商品(自社製品の場合は10,000円分)
を進呈しておりますので、通常の配当優待利回りは約1.35%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 191億円、営業利益11.5億円 EPS 58.8円
■2015年3月期 売上高 187億円、営業利益 5.4億円 EPS 25.3円
■2016年3月期 売上高 218億円、営業利益 8.9億円 EPS 57.7円
■2017年3月期 売上高 244億円、営業利益 15.1億円 EPS 105.0円
■2018年3月期 売上高 265億円、営業利益 18.0億円 EPS 137.8円 ce
□2017年6月1Q 売上高 67.7億円、営業利益 6.8 億円 EPS 66.0円(8/10)
□2017年9月中 売上高 130億円、営業利益 10.7億円 EPS 81.4円 ce
2017年3月期通期の売上高は前期比12.1%増の244億円、営業利益は同
69.6%増の15.1億円となり、複数回の増額修正を経て大幅な上振れ着地と
なりました。主力のコンタクト事業において、乱視用・近視用1Day型を中心
に10~20%伸長したことにくわえ、一部研究開発費やシステム投資の翌期
ズレが発生したため、結果的に利益水準も大きく切りあがりました。また、
事業再構築中の眼鏡事業も依然赤字ながら、損益は多少良化しました。
進行期である2018年3月期の予算に関しては、売上高が8.3%増の265億円
営業利益は18.5%増の18億円とメーカーとしては異例の高いモメンタムで
成長が続く見通しです。引き続きコンタクト事業に関しては8%程度の成長
を見込むとともに、製造原価面では鴻巣工場の生産能力を飛躍的に拡大
させており、昨年末時点でフル生産ベースで「3,250万枚/月」の生産能力
を、今年秋口に竣工予定の鴻巣工場3号棟の寄与で「4,250万枚/月」まで
引き上げる計画のため、期途中からは原価率の改善が見込まれます。
(※8/10に1Q 決算通過済ですが、かなりの好進捗をマークしています。)
今期は3年中計の最終年度となっており、当初は売上高を187→240億円、
営業利益は5.4→15億円とかなり過大感のある計画を立てていましたが、
フタを開けてみれば営業利益は1年前倒しで達成し、今期予算と照らすに
事実上2度の増額ローリング状態となる、破竹の快進撃を続けています。
あえてケチをつけるとすれば、海外売上高を3.9→22.7億円に伸ばす計画
でしたが、今期15億円予想で未達ペースですが、それでも相応の伸びを
維持しているため、その辺は今後の伸び代として許容範囲かと思います。
株主還元に関しては、前の期の60周年記念配当(5円)を東証一部指定の
記念配当に切り替え、27.5円配当の据置を予想しています。当社は既述
の鴻巣工場の生産能力増強のため、2014年に15億円規模の自己株式の
売出を実施して資金調達したものの、直近で竣工予定の鴻巣工場3号棟
には50億円超もの巨費を投じているため、借金が膨らんでいる状況です。
そのため、絶好業績のわりに簡単には増配しずらいのがネックですが、
引き続き成長投資に振り向けるのが最適解と思われますので、株主還元
に関してはしばらく目を瞑ってもよいかと思います。
*参考記事① 2015-07-14 1,217円 ---
同業のメニコンがついに上場、シード(7743)から優待がきました。
*参考記事② 2014-08-21 1,246円 ---
新設・コンタクト株主優待銘柄、シード(7743)が早くも下方修正。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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