【3202】ダイトウボウ(東証1部) --
現在値 77円/100株 PER9.6 PBR0.53 3月無配株主優待
三井系紡織で発祥。静岡県内のSC賃貸が収益源、ヘルスケア事業拡充。
配当権利は3月ですが、ここ数年支払実績はなく、今期も無配予想です。
ダイトウボウは株主優待を導入しており、半年以上保有を継続する3月末
の1000株以上保有株主に対し、2,000円分のクオカードを進呈しておりま
すので、優待利回りは約2.59%となります(※保有1年超で1,000円分追加)
業績を確認をしていきます。
■2014年3月期 売上高 75.4億円 経常利益 0.7億円 EPS 0.9円
■2015年3月期 売上高 59.3億円 経常利益▲5.1億円 EPS ▲21.5円
■2016年3月期 売上高 54.0億円 経常利益 0.7億円 EPS 4.2円
■2017年3月期 売上高 47.0億円 経常利益 2.6億円 EPS 5.2円
■2018年3月期 売上高 48.0億円 経常利益 2.9億円 EPS 8.0円 ce
□2017年9月中 売上高 22.7億円 経常利益 1.3億円 EPS 3.6円 ce
2017年3月の売上高は前期比13.0%減の47億円、経常利益は3.5倍の2.6億
円となり減収継続となったものの、利益は期初想定以上に回復しました。
主力のSC事業である「サントムーン柿田川」において、生鮮館の改装効果
やキーテナントである映画館がヒット作に恵まれたことによる集客効果に
より増収増益となったほか、アパレル事業も紳士服撤退による構造改革に
より、実に10期ぶりの黒字転換となりました。
進行期である2018年3月期通期の売上高は2.1%増の48億円、経常利益は
同8.4%増の2.9億円と続伸を予想しています。主力のサントムーンが改装
効果により引き続き底堅く推移し、アパレル事業も制服・ユニホーム等に
絞ったことによる黒字化定着が期待されます。このほか、シ・ローン切替に
よる金利削減効果がプラスに寄与すると見込まれますが、他方でヘルス
ケア事業では健康寝具関係が低迷しており、原料高の影響を受けます。
今期は2年短期中計の最終年度でしたが、既述のヘルスケア事業の伸び
悩みなどから、売上高を52→48億円、経常利益3.6→2.9億円にそれぞれ
減額しています。ただ前の期は期中に増額修正を繰り返した経緯もあり、
今回の中計下方修正も「保守的に算定」としているため、実際は最低限の
数字を出してきている印象を受けます。そしてここ数年はSC業への傾注
を深めており、直近でもサントムーン地場の三島の広告・施工業者であり、
実際に売場の改装やMDを手掛けているシード社と資本業務提携(1.6%)
を実施するなど、祖業のアパレル業からの脱却志向が鮮明と言えます。
(他の似た様な繊維企業と異なり、信託銀行出身の社長でドライです)
当社は一部上場維持基準である時価総額20億円を割り込む寸前で、苦肉
の策として記念株主優待と定常的株主優待を導入して、二部落ちの猶予
期間入りを免れましたが、依然として時価総額は23億円しかありません。
利益剰余金もマイナスで、有利子負債も巨額なので配当などは当面でき
ませんが、一部上場維持のための「やむない」株主優待であればレンダー
にも何とか説明できる範囲かとも思いますので、当面は現行の優待制度
が維持されるものと考えています。
*参考記事 2016-12-11 70円 --
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