名駅前400坪はハイリスクな印象、ジェイグループHD(3063)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_6107.JPG

【3063】ジェイグループホールディングス(東マザーズ) --

現在値 845円/100株 PER135.2 PBR4.06 2月優待配当8月優待配当

名古屋地盤に飲食、ブライダル、不動産展開。居酒屋『芋蔵』が主力。
配当金は2月8月に1.5円ずつのため、配当利回りは0.36%となります。

 

ジェイグループHDは単元株以上の株主に、食事優待券2,000円分を2末・

8末の年2回進呈していますので、配当優待利回りは約5.08%となります。

業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 114.0億円、経常利益▲0.3億円 EPS ▲18円 
■2015年2月期 売上高 136.6億円、経常利益 0.9億円 EPS 3.6円 
■2016年2月期 売上高 138.0億円、経常利益 0.7億円 EPS ▲29円 
■2017年2月期 売上高 143.0億円、経常利益 0.6億円 EPS ▲10.4円 

■2018年2月期 売上高 150.0億円、経常利益 1.3億円 EPS ▲6.2円 ce 
□2016年8月中 売上高 72.3億円、経常利益 0.0億円 EPS ▲10.7円 ce

 

2017年2月期の売上高は前期比3.9 %増の143億円、経常利益は15.2%減
の0.6億円となり、売上高は過去最高を更新したものの、期初予想比では
未達となりました。これは既存店が底堅く推移(98.4%)したものの、人件費
の高騰や名駅前の新PJ(※後述)の開業コストなどが響きました。当社は
不動産業も“事業”ですので、西麻布のビル売却も売上高段階から寄与
しましたが、それでも予算を埋めるまでには至りませんでした。

進行期の2018年2月期の売上高は4.5%増の150億円、経常利益は2.1倍
の1.3億円を計画しています。前の期に積極出店を実施しており、既述の
名駅前PJを含む純増の12店が通期でオンされます。また当社は正社員
比率も高く、人件費が嵩みがちのため、週休2~3日制の導入や、エリア
限定社員などの取り組みでコスト削減と定着率の向上を目指します。

そして目下最大のトピックは、名駅前のミッドランドスクエア裏手に400坪
の超大箱「Bocaプロジェクト」を開業させたことであり、ここに4店舗を集中
させているほか、坪当たり100万(4億円)の巨額な内装・設備投資を実施
しているため、社運を賭けたプロジェクトとなっています。ただ、入場料や
独自通貨制を用いた特有の清算システムのため、名古屋の方の経済観
念にマッチングするかどうかは・・・なんとも微妙なところであります。

 

また当社の場合は店舗を賃借ではなく、売買で一棟でまるごと購入して、

多業態飲食ビルに仕立て上げ、軌道に乗ったフロアは独立志向の社員に

そのまま暖簾分けして、今度は家賃を稼ぐ「ゆりかご→墓場」のビジネス

モデルとなっており、既に5棟もの飲食ビルを保有しています。そのため、

構造的にBSが重くなりやすく、借金も減りにくい構造です。特に桜通沿い

の15億円のビルは、当社の規模を考慮すると不相応に立派な物件です。


一応、いざという時はこうした保有ビルを売却すれば当面はしのげますし、

最終利益が赤字続きでも、今期も期初より有配の予想なので、会社側の

姿勢にはまだ余裕を感じます(野球部の寮までオンバランスのようです)

*参考記事① 2016-06-16 778円 --
飲食ビル開発で拡大も今期は一服か、ジェイグループホールディングス(3063)。

*参考記事① 2015-02-15 735円 ---
The Oyster House Koshigaya訪店、ジェイグループHD(3063)。

 

 

会社四季報 2017年 3集夏号 [雑誌]

新品価格
¥2,060から
(2017/6/11 06:43時点)

 

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村