債務超過でついにGC注記が点灯、アークコア(3384)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3384】アークコア(名証セントレックス) -

現在値 379円/100株 PER5.28 PBR算出不可 2月無配株主優待 

中古バイク買い取りの『バイクランド』をwebと店舗で運営。
アークコアは株主優待制度を実施しており、2月末の単元株主に対して、

1,000円のクオカードを進呈していますので、優待利回りは2.63%となります。

業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 35.4億円、経常利益 0.9億円 EPS 30.2円 
■2015年2月期 売上高 28.7億円、経常利益 0.1億円 EPS 6.3円 
■2016年2月期 売上高 31.7億円、経常利益▲0.7億円 EPS▲43.7円 
■2017年2月期 売上高 30.1億円、経常利益▲2.8億円 EPS▲237円 

■2018年2月期 売上高 39.2億円、経常利益 1.2億円 EPS 72.3円 ce

□2017年8月中 売上高 17.0億円、経常利益▲0.9億円 EPS▲72.6円 四e


2017年2月期の売上高は前期比4.8%減の30.7億円、経常利益は赤字幅拡大

の▲2.8億円となり、期初より赤字計画ではあったものの、更に数字が悪化

しました。主力のバイク事業では買取台数が同2.5%増、販売台数も同微増

となったものの、計画前提は1割の増加を見込んでいたため、大きくショート

しました。また、フィットネス事業は想定より会員が増加したものの、マシン

の減価償却や出店遅れが響き、依然水面下となっています。

進行期の2018年2月期の売上高に関しては30.1%増の39.2億円、経常利益

は黒字転換の1.2億円を見込んでおります。バイク事業において、現状年間

9,400台程の買取バイク数を、約2~3割増の12,000台まで増やせる体制を
構築中であり、販売に関しても子会社の福田モーター商会で外国製バイク

(BMWニューモデル)の販売を強化することで、販売台数増加を目指します。

また、前の期に出店したフィットネスの南麻布3丁目と柏が通期寄与します。

 

当社は2015年11月に中計を策定しており、5年後の2021年2月期に売上高

52.9億円、営業利益4億円を予想していましたが、フィットネス事業における

内装投資とマシンの減価償却費が重くのしかかる状況が続いており、つい

に2017年2月期決算で2期連続の赤字が確定し、債務超過に転落しました。

 

そのため、GC注記の点灯はもとより、名証の上場廃止基準にヒットし、今期

(2018年2月期)は上場廃止の猶予期間に突入しました。一応、資本欠損は

7千万円程度なので、73万株(37%)にも及ぶ大量の自己株式を換金すれば

力づくで債務超過を解消することも出来ますが、当社の時価総額は7.5億円

しかなく、絶対的な調達金額が少ないことはもとより、市場内処分も流動性

の観点から非常に困難なので、基本的にはスポンサーを探す形になろうか

と思います。ただバイク事業とフィットネス事業は親和性が薄く、まるごと買う

のもなかなか難しいので、買い手はファンド等になる可能性があります。

 

気を付けなくてはいけないのは、既に前の期に無配に転落していますが、

債務超過ともなると、レンダーや名証の手前もあり、株主優待制度の継続

はほぼ困難となったとみて間違いないという点です。もし某ザップのような

会社がスポンサーになれば違う展開もあろうかとは思いますが、その場合

の株主優待はクオカードではなくなってしまうかと思われます。

 

*参考記事① 2016-06-09  315円 --

不動産撤退もフィットネスへ進出、アークコア(3384)。

 

 

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