【3280】エストラスト(東証一部) ---
現在値 693円/100株 PER6.4 PBR0.95 2月配当株主優待 8月配当
山口県内首位のマンション開発業者。福岡など九州へ攻勢。
配当は年2回の合計8円配で、配当利回は約1.15%です。
業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 102億円、経常利益 8.9億円 EPS 108.8円
■2015年2月期 売上高 119億円、経常利益 9.5億円 EPS 103.9円
■2016年2月期 売上高 128億円、経常利益 9.5億円 EPS 97.3円
■2017年2月期 売上高 137億円、経常利益 9.5億円 EPS 99.7円
■2018年2月期 売上高 143億円、経常利益 10.0億円 EPS 107円 ce
□2017年8月中 売上高 63.0億円、経常利益 3.4億円 EPS 37.3円 ce
2017年2月期の売上高は前期比7.3%増の137億円、経常利益は0.2%増の
9.5億円となり、10期連続の増収・(経常)増益となりました。引渡予定戸数
404戸に対して、1割近く多い443戸を引き渡し、これにくわえて戸建も49戸
引き渡したため、減益予想から一転して前年並みの数字を確保しました。
なお、進行期の2018年2月期の売上高は3.9%増の143億円、経常利益は
4.6%増の10.0億円を見込んでおります。今期は新山口104戸(既に完売)や
新下関42戸など引渡住戸は463戸を予定しており、このうち既に284戸(※
契約率61.3%、4/24現在)が契約済のためまずまずの進捗といえます。
当社は本年2月24を以て、福岡地盤の都市ガス大手・西部瓦斯によるTOB
により同社の連結子会社(51%)となりました。当社の笹原社長等から株券
を@800円で取得し、笹原氏の持ち株比率は2.8%まで縮小したものの、その
まま社長留任となりました。西部瓦斯は4月のガス小売り自由化等の要因
もあり、他のガス事業者同様にパイを食われる側になりますので、急速に
多角化を進めているとみられ、ガス業界の風雲児である大阪瓦斯を参考
していると思われます(大ガス子会社のマンデべ・アーバネックスは、大阪
ガス都市開発に商号変更済)。
そしてこの西部瓦斯の傘下入りをテコに、3年後の2020年2月期の売上高
172億円(CAGR8%)、経常利益11億円(CAGR4%)を見込んでいますが、これ
は相当保守的な数字と思われ、地元では抜群の信頼度を誇る西部瓦斯
グループの名前を用いるだけで格段に販売し易くなりますし、マンデべで
借金の多い当社は金利削減だけで、相応の利益の良化も見込まれます。
かつては原弘産の流れを組む山口のデベとして、鳴り物入りでマザーズ
に上場しながら、パッとしない業績が続いていたものの、今回の西部瓦斯
への傘下入りで、一気に業容が広がるチャンスが出てきたと思われます。
西部瓦斯の遊休資産(土地等)を適当に開発するだけでも、規模の小さい
当社への業績インパクトは決して小さくないものと考えます。
*参考記事① 2016-06-07 537円 ---
今期で9期連続の経常増益がストップ、エストラスト(3280)。
*参考記事② 2014-06-05 717円 ---
成長著しい地方マンデベ・エストラスト(3280)から事業報告書がきました。
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