業績未達も拠点拡大は順調、N・フィールド(6077)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6077】N・フィールド(東証1部) --ー

現在値 1,459円/100株 PER37.2 PBR11.1 12月配当 株主優待

精神疾患の患者への訪問看護事業。退院患者へ賃貸物件入居支援も。
配当金は年1回の5円の配当のため、配当利回りは0.34%となります。

N・フィールドは株主優待制度を導入しており、単元保有の株主に対し、
12月末に2,000円相当のクオカードを進呈しておりますので、配当金と
合計した配当優待利回りは約1.71%となります。

業績を確認していきます。
■2012年12月期 売上高 11.2億円、経常利益▲2.3億円 EPS▲40円  
■2013年12月期 売上高 18.8億円、経常利益 1.7億円 EPS 19.3円  
■2014年12月期 売上高 30.2億円、経常利益 4.4億円 EPS 17.9円 
■2015年12月期 売上高 43.5億円、経常利益 4.8億円 EPS 20.1円 
■2016年12月期 売上高 60.8億円、経常利益 4.8億円 EPS 19.3円  
■2017年12月期 売上高 82.5億円、経常利益 9.0億円 EPS 40.0円 ce 
□2017年6月中間 売上高 37.0億円、経常利益 1.0億円 EPS 1.5円 ce 

2016年12月期の売上高は前期比39.9%増の60.8億円、経常利益は同0.5%
増の4.8億円となり、前期に続いて売上・利益ともに計画未達となりました。
前期の新規開設34拠点の勢いそのままに、計画通り60拠点もの新規開設を
実施し、期末累計拠点数は99から159拠点に激増しました。しかしながら、
看護師採用難に起因した出店・集客の遅れにより業績が下押しされました。

進行期である2017年12月期の売上高は35.5%増の82.4億円、経常利益は
85.0%増の9.0億円と強烈な増益予想となっています。前の期までの拠点
開設攻勢が一巡し、新規開設を25拠点にまで抑えることによる出店費用の
減少や、陣地確保のために無理して全国46都道府県に拠点開設を済ませた
先行投資が、徐々に投資回収局面に向かうことが期待されます。特に今期
は4月に予定されている沖縄拠点の開設をもって、晴れて全都道府県展開と
なりますので、当社の業界プレゼンスは大きく向上するものと思われます。

当社は昨年まで拠点開設と看護師の採用状況を月次で開示していましたが、
今年はそのような開示はなく(本決算マテリアルには4拠点開設済の記述有)
拠点開設が上期に偏重することによる中間決算の大減益予想もあいまって、
3Q決算開示を過ぎるあたりまでは、本格的な"闇鍋"が予想されますので、
今年度の業績進捗に関しては、例年以上に留意する必要がありそうです。

また、株主還元に関しては総還元性向50%を志向しており、自社株買いも
ちゃんと買う傾向にあるのですが、手元現金が少ないので出来るだけ内部
留保に回して欲しいと思います。正直5円出すくらいなら無配でいいです。


*参考記事 2016-04-17 1,798円 --
業績絶好調で一部へ鞍替、N・フィールド(6077)。



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