新橋の一等地に本社ビルが竣工、八洲電機(3153)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3153】八洲電機(東証1部) --

現在値 595円/100株 PER10.1 PBR0.84 3月配当 9月株主優待

日立系商社。工場や企業向けに電気機器の納入・設置工事を一括提供。

配当は3月一括の年13円のため配当利回りは2.18%となります。
八洲電機は株主優待を導入しており、9月末現在の100株以上保有の株主
に対して500円分のジェフグルメカードを進呈しておりますので、配当優待
利回りは約3.02%となります。


業績を確認をしていきます。
■2013年3月期 売上高 825億円 経常利益 15.6億円 EPS 34.7円  
■2014年3月期 売上高 724億円 経常利益 17.2億円 EPS 34.8円
■2015年3月期 売上高 826億円 経常利益 18.5億円 EPS 69.1円
■2016年3月期 売上高 783億円 経常利益 20.0億円 EPS 83.1円 
■2017年3月期 売上高 800億円 経常利益 21.5億円 EPS 58.7円 ce
□2016年9月中 売上高 308億円 経常利益▲3.6億円 EPS▲14.5円

2016年9月中間期の売上高は前年同期比13.3%減の308億円、経常利益
赤転の▲3.6億円となりました。
プラント事業において前期にあった大型案件
が剥落したほか、電子デバイス事業では遊戯機器の受注が下期に集中した

ため当該セグメントでは売上段階から大きく数字を落としました。

なお2017年3月期通期の売上高は前期比2.2%増の800億円、経常利益は
同7
%増の21.5億円の期初予想を据え置いています。当社業績は官公需が
あるため、はっきりとした下期偏重傾向があります。そのため進捗率でなく、
受注残高を確認する必要がありますが、上期時点で前年同期比で売上が
50億円ショートしているにも拘らず、下期受注残は前年同期より20億円し
か積み増せていないため、通期増収を予想する予算はやや過大です。

今期は2019年3月期を最終年度とする第14次中計の初年度となっており、
3年後に売上高900億円(CAGR5%)、経常利益26億円(CAGR9%)を見込んで
おります。当社はインフラに強い日立の親密先でありながら、電気商社の
域を抜け出せておらず、日立と市況に左右されるだけの会社という印象
でしたが、本中計では「マーケットインでソリューション・エンジニアリングを
強化」する方針を打ち出しており、方向性が定まってきた感じを受けます。
(※今上期終了時点では、表記定量目標は"達成可能"と記しています)

さて標記のとおり、新橋の日比谷通りに面する一等地で建替えをしていた
本社ビルが9月に竣工になりました。仮住まいとして住友不動産の芝公園
ビルを借りていたので、償却費はかかるものの、家賃負担がなくなります。
個人的には売却するか他所に貸して欲しかったので残念ですが、日立の
設備・製品を存分に使っているようであり、一応はショールーム的な役割も
あるようなので、営業面で活かして欲しいと思います。また、本建替により
当面の資金需要も後退したので、借金をネットして55億円近いキャッシュ
を株主還元に振り向ける頃合と思いますので、会社側の姿勢に注目です。

*参考記事① 2015-12-10 578円 -- 
上期未達も受注残は豊富、八洲電機(3153)。

*参考記事② 2015-02-09 562円 ーー
QUOカード優待がジェフグルメ優待に変更、八洲電機(3153)。


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