未達懸念も総還元性向は60%台へ突入か、ラックランド(9612)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【9612】ラックランド(東証1部) ーー

現在値 1,885円/100株 PER23.1 PBR2.46 12月配当優待 6月優待

食品、飲食業向け主力の店舗企画、設計、施工会社。メンテナンスに強み。

配当は6月末12月末の合計25円配のため、配当利回りは1.32%となります。
ラックランドは株主優待制度を導入しておりまして、6月末12月末現在の
単元株以上保有の株主に対して、3,000円分の東北地方特産品を進呈
しておりますので、配当優待利回りは約4.50%となります。

業績を確認をしていきます。
■2013年12月期 売上高 211億円 経常利益 5.2億円 EPS 39.4円  
■2014年12月期 売上高 251億円 経常利益 6.5億円 EPS 45.9円
■2015年12月期 売上高 297億円 経常利益 7.5億円 EPS 63.9円
■2016年12月期 売上高 320億円 経常利益 10億円 EPS 81.5円ce
□2016年6月中  売上高 165億円 経常利益 3.0億円 EPS 21.0円
□2016年9月3Q  売上高 235億円 経常利益 1.5億円 EPS 11.2円(10/31)


2016年6月期中間期の売上高は前年同期比17.4%増の165億円、経常利益
は同16.8%増の3.0億円となり、経常利益ベースでは期初計の画をやや下回
った模様です。主力の店舗施設の企画事業を始めとした主力5事業で前年
の売上を超過しましたが、こと利益面に関しては、人員増加や海外子会社
への貸付金為替差損(71百万円)
が発生したことが響き未達となりました。

なお2016年12月期通期の見通しは据え置いており、売上高が前期比7.7%
増の320億円、
経常利益が32.4%増の10億円を予想しています。10月末に
発表された3Q単独が想定外に悪く、累計の経常利益が2Q→3Qで3→1.5
億円に削られてますが、会社側の説明によれば、大型案件の引き渡しが
10月以降に後ろ倒しされたことが原因とのことです。進捗率的には完全に
未達確実ですが、4Qで巻き返すケースも多いので信用したいと思います。
(受注高の数字が出てきていないのはやや気掛かりですが・・・)


なお中計によると、来期売上高は360億円・経常利益は12億円を見込み、
再来期売上高は400億円・経常利益は15億円を夫々見込んでおりますが
そもそもの大目標としては10年後に売上高500億円・経常利益を30億円の
定量目標値を置いているので、実際はかなり早いピッチで進捗しています。


足許ではMAも積極化させており、ビルメンテナンス業のエースセンターを
子会社化したり(※売上不明)、石川県の給排水設備業者である木戸設備
工業を子会社化したりしています(※巡航売上3億円、経常利益1千万円)
ので、こうした外部成長次第で、複数年前倒しでの達成が視野に入ります。

また株主還元については、2012年よりなだらかな増配基調を継続しており、
配当は【7→10→15→15→20→25円(予想】、となっています。これに加えて
9月に約0.6%の自社株買いを実施したほか、11月4日にも1.2%を上限とする
買付枠を新たに設定しているため、仮にまた同じ0.6%程度買ったとすると、
総還元性向は概ね6割を超えてくるので、十分合格点かと考えます。


*参考記事① 2015-09-16  1,644円 --
豊富な受注残で今期も鉄板、ラックランド(9612)。

*参考記事② 2015-04-02 1,572円 ーー
有言実行で株主優待を年二回へ拡充、ラックランド(9612)の短評。

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