【3139】ラクト・ジャパン(東証2部) ---
現在値 1,420円/100株 PER9.9 PBR0.69 11月配当 5月株主優待
旧東食系。乳原料・チーズ、食肉加工品の食品商社。海外に拠点。
配当は11月末一括31円のため、配当利回りは2.18%となります。
ラクト・ジャパンは株主優待制度を導入しており、5月末の単元株主に対して1,000
円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.88%となります。
業績は下記の通りです。
■2013年11月期 売上高 759億円、経常利益 16.6億円 EPS 261.5円
■2014年11月期 売上高 965億円、経常利益 16.6億円 EPS 255.6円
■2015年11月期 売上高 980億円、経常利益 13.4億円 EPS 197.9円
■2016年11月期 売上高 851億円、経常利益 10.8億円 EPS 143.1円 ce
□2016年05月中 売上高 432億円、経常利益 4.4億円 EPS 55.3円(7/12)
2016年5月中間期の売上高は前年同期比10.3%減の432億円、経常利益は同
28.7%減の4.4億円となり、ほぼ期初予想線での落着となりました。主力の乳原料
・チーズ分野では円高により輸入ニーズが増えたものの、EU酪農家の生産制限
の廃止や中国の輸入減少による単価下落により、前年比で1割落ち込みました。
また食肉事業は持ち直したものの、アジア事業が単価下落の影響を受けました。
なお今2016年11月期通期は期初予想を据え置いており、売上高は前期比13.1%
減の851億円、経常利益は19.6%減の10.8億円と連続減益を予想しています。
当社特有の事情として、「(原料)契約時点~船積時点~販売時点」で5~6ヶ月の
タイムラグがあるため、例によって円安ヘッジ分の為替差損が上期営業外費用
として6億円ほど出ていますが、この分は下期に売上が認識されるので、売上
総利益段階から効いて相殺される見込みです。また為替や単価下落の影響は
あるものの、数量自体は順調に伸びていることもあり、減収減益予想ながらも、
通期計画値自体は、ほぼ確実に走破圏かと思われます。
今期は2018年11月期を最終年度とする中計の初年度であり、売上高を990億円
(CAGR_UNCH)、経常利益は17億円(CAGR_8%)を計画しています。今期経常利益
予想10.8億円の着地が上ブレして、前期並みの13億円程度まで伸びれば、来期
の計画値が14億円なので、達成確度は大いに高まります。この中計期間では、
国内事業の深耕を第一としていますが、国内の乳製品消費量は高位安定して
いるほか、乳製品の輸入比率は38%まで上昇の一途を辿っており、為替影響や
国際的な単価下落はあるものの、事業環境自体はまずまずと言えます。
また株主還元に目を移すと、今期は減益ながら30→31円へと目くらまし的な1円
増配を公表していますが、配当性向21.7%に過ぎないため、なおする増配余地が
あると言えそうです。商社なので借金は200億円ほどありますが、現金40億円程
あるほか、二部上場効果とゼロ金利効果で金利も安くなっているものと思われ
ますので、配当余力はそれなりにありそうです。
二部に上場して1年強が経過し、クオカード株主優待の導入により株主数も4,300
名を突破したので、そろそろ次が期待される頃合になってきたかと思われます。
*参考記事 2016-02-18 1,102円 ---
クオカード優待新設も、連続減益予想。ラクト・ジャパン(3139)の短評。
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