クオカード優待新設も、連続減益予想。ラクト・ジャパン(3139)の短評。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3139】ラクト・ジャパン(東証2部) --- 

現在値 1,102円/100株 PER6.5 PBR0.71 11月配当 5月株主優待

旧東食系。乳原料・チーズ、食肉加工品の食品商社。海外に拠点。

配当は11月末一括31円のため、配当利回りは2.83%となります。
ラクト・ジャパンは株主優待制度を導入しており、5月末の単元株主に
対して1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回
りは約3.9%となります。

当社は昨年8月のIPO銘柄です。業績は下記の通りです。
■2013年11月期 売上高 759億円、経常利益 16.6億円 EPS 261.5円  
■2014年11月期 売上高 965億円、経常利益 16.6億円 EPS 255.6円
■2015年11月期 売上高 980億円、経常利益 13.4億円 EPS 197.9円
■2016年11月期 売上高 851億円、経常利益 10.8億円 EPS 143.1円 ce
□2015年05月中 売上高 409億円、経常利益 4.5億円 EPS 57.2円 ce

2015年11月期通期の売上高は前期比1.5%増の980億円、経常利益は
同18.8%減の13.4億円となりました。増収減益となりましたが、8月末の
上場時のガイダンスでは前期比3割近い経常減益を予想していました
ので、実質的には上ブレ着地となります。主力の乳原料・チーズ類に
ついては単価が下落したものの、数量確保により増収を確保しました
がアジア事業はこれを吸収出来ずに大幅減収となりました。

なお今2016年11月期の予想売上高は前期比13.1%減の851億円、経
常利益は19.6%減の10.8億円と連続減益を予想しています。足元で乳
原料価格の記録的な安値が継続しているため、トップライン段階から
大きく影響を受ける公算で、コンセンサス水準からも大きく下ブレして
います。また、前期の数量増による反動減も影響します。

また中期経営計画の目標値の開示もあり、3年後の2018年11月期の
売上高を990億円(CAGR_UNCH)、経常利益は17億円(CAGR_8%)を
計画していますが、経常利益17億円というのは2013年・2014年に既
に達成している水準の業績であり、海外拠点や販路が拡大した足下
の状況を鑑みると、かなり保守的な想定だろうかと思われます。

全体を通しての印象ですが、会社側もここまでの市況悪化は想定して
いなかった雰囲気で、今期も減益に沈むことによる株価の大幅下落を
気にしているのか、今期減益ながら30→31円に増配する計画となって
います(配当性向はそれでも21%)。また冒頭に記載の通り、株主優待
制度も新設したほか、個人投資家へのIRも進めており、業績軟調な
がらもなんとか次のステージに進もう・・・という意志は感じられます。

また当社は商社のため有利子負債が多く、マイナス金利による負担減
はプラスに作用すると思われますので、まずは今期の業績進捗(と乳
原料市況動向)を確認していきたいと思います。

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