筆頭株主のトヨタホーム色が徐々に強まる、ミサワホーム(1722)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【1722】ミサワホーム(東証1部) --

現在値 791円/100株 PER8.4 PBR0.67 3月配当優待 9月優待

住宅大手。トヨタホームが筆頭株主。事業内容は住宅、リフォームに特化。
配当は3月期末一括の20円で、配当利回は2.54%となります。

ミサワホームは株主優待制度を導入しており3月末9月末の単元株主に
1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りを算出
した場合は約5.05%とそこそこの利回りとないます。

業績を確認をしていきます。
■2013年3月期 売上高 3,946億円 経常利益 120億円 EPS 254円  
■2014年3月期 売上高 4,260億円 経常利益 126億円 EPS 279円 
■2015年3月期 売上高 4,097億円 経常利益 52.6億円 EPS 88円 
■2016年3月期 売上高 3,993億円 経常利益 67.9億円 EPS 92円 
■2017年3月期 売上高 4,100億円 経常利益 75.0億円 EPS 93円 ce
□2016年6月1Q売上高 588億円 経常利益▲74.8億円 EPS▲196円(8/5) 
□2016年9月中 売上高 1,900億円 経常利益 18.5億円 EPS 23円 四e

2016年3月期の売上高は前期比2.6%減の3,993億円、経常利益は30.5%増の67.9
億円となり、一転して増益を確保しましたが、2期連続で予算未達となりました。
主力の注文住宅で消費増税の駆込み・反動減が一巡するも市場自体が縮小
したほか、不動産事業でも土地販売が減少したため、好調な資産活用事業で
埋め切れませんでした。ただ利益面は販管費の圧縮で増益を確保しています。

なお2017年3月期の売上高は2.7%増の4,100億円、経常利益は10.4%増の75億円
と増収増益の予算を立てています。主力の注文住宅をはじめ、不動産・その他を
含めたストック4事業すべてで増収を見込んでおり、特に資産活用事業でタワー
マンションの引渡しを控えているのでこれが寄与する計画です。

しかしながら3末時点での受注残高は12,306戸(前年期末は12,810戸)と増収計画
のわりに受注残高が減少しているほか、足許8月までは月次受注が開示されて
おりますが、5ヶ月累計で前年同期比▲3%となっているため、受注から引渡まで
の期間と期初残高を考慮すると、今期も業績未達が濃厚な雰囲気です。

今期は3ヵ年中計の最終年度となり、本来であれば売上高5,000億円(17%増)、
経常利益で148億円(15%増)となる計画でしたが、未達どころか売上高段階から
3年以上前に逆戻りしかねない状況です。やはり注文住宅の市場自体がジリ貧
であり、会社側も老人ホームやリフォーム事業など伸び代のありそうなところに
事業ドメインを移そうとしていますが、伸びがかなり緩慢です。

ただ会社側もこの辺に時間がかかっている認識はあるようで、昨年から今年に
かけて首都圏の事業子会社の再編を実施し、「ホーミング」「不動産」「建設」と
わかりやすい組織体系になりました。またかねてより27.8%を出資する実質親会社
のトヨタホームから役員の派遣を受けていましたが、今回当社専務の平田氏が
同社の技術役員に就任するなど、相互連携を強化しています。同社からの役員
が徐々に増えつつあるのは、次の動きを見据えてということでしょうかね。

*参考記事① 2014-07-29 1,220円 --
ミサワホーム(1722)から株主優待のミッフィークオカードが届きました!

*参考記事② 2014-02-13 1,410円 --
新設・年2回クオカード優待銘柄、ミサワホーム(1722)の研究。

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