
【7458】第一興商 (東証一部) --
現在値 4,265円/100株 PER20.0 PBR2.5 3月配当優待 9月配当優待
業務用通信カラオケ『DAM』で業界首位、直営でビッグエコー・飲食店。
配当金は年2回の合計108円のため、配当利回りは2.50%となります。
第一興商は株主優待を実施しており、100株以上の3末9末株主に対して
当社利用券(カラオケ店舗・飲食店舗で利用可)を5,000円分を進呈して
おりますので、配当優待利回りを算出した場合は約4.87%となります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 1,289億円、経常利益 222億円 EPS 209円
■2014年3月期 売上高 1,305億円、経常利益 212億円 EPS 219円
■2015年3月期 売上高 1,331億円、経常利益 210億円 EPS 235円
■2016年3月期 売上高 1,413億円、経常利益 211億円 EPS 218円
■2017年3月期 売上高 1,422億円、経常利益 204億円 EPS 175円 ce修正
□2016年6月1Q 売上高 336億円、経常利益 46億円 EPS 10.7円 (8/8)
□2016年9月中 売上高 697億円、経常利益 90億円 EPS 53.7円 ce修正
2016年3月期の売上高は前期比6.2%増の1,413億円、経常利益は微増の
212億円となり、増収増益となったものの計画を下回りました。カラオケ事
業の新製品である「LIVE DAM STUDIUM」が好調に推移したものの、飲食
店事業で売上が伸び悩んだことに加え、のれん代などを含め費用先行に
なったことが主な要因です。
なお2017年3月期については、8月8日に1Qが開示されており、売上高が
前年同期比4.7%減の336億円、経常利益が14.4%減の46億円と減収減益
となりました。カラオケ機器の新製品効果一巡と、飲食店の競争激化が
継続していることが原因です。これら事業の不振とは直接の関係はない
ものの、保有外国債券の評価減を理由に1Q時点で早くも通期計画を減
額修正しております。売上高は0.6%増の1,422億円・経常利益は3.4%減の
204億円を据え置いた上で、最終利益のみ減額していますが、この修正
では不十分な印象を受けますので、中間時点メドに再減額と思われます。
また株主還元については、前の期も連続増配となる8円増の108円配当
を出したものの、今期は期初時点では108円据置予想となっています。
気になるのは昨年12月に東証一部に指定替えとなった際に記念配当を
出さなかったことや、今般(8/8)の減額修正の際に抱き合わせで開示
した自社株買いの金額も10億円(0.35%)と、これまでの手厚い還元姿勢
と比較すると、かなりショボくなっている点です。業績が頭打ちなので、
好財務を活かした株主還元を期待していただけに、残念な傾向です。
こうした会社の動向を好意的に解釈しようとするのであれば、伸び盛り
の高齢者向けカラオケの「エルダー領域」や、これに付随するカラオケ
コミュニケーションロボットの実用化(NTTと協業)に資金を突っ込んで
いく可能性がありますが、その場合はインカム銘柄としての当社株の
位置付けが”良くも悪くも”一変していくものと思われます。
*参考記事① 2015-07-06 4,345円 --
ガンホー指定替え観測で買い需要?第一興商(7458)の短評。
*参考記事① 2015-01-20 3,220円 投資判断Inline継続
数寄屋橋交差点に高級喫茶を開業、高還元性向の続く第一興商(7458)。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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