増配と優待拡充でベイン売出待ち?すかいらーく(3197)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_3272.JPG
【3197】すかいらーく(東証1部) ---

現在値 1,475円/100株 PER15.6 PBR 2.9 6月配当優待 12月配当優待

「ガスト」「ジョナサン」「バーミヤン」等のファミレスの運営。
配当は6月12月の年2回合計の38円配で配当利回は2.59%となります。

すかいらーくは株主優待として6月12月の単元株主に対し、1,000円
分の食事券を年2回進呈しているので、配当優待利回りは約3.93%と
なります。また、今般の優待拡充により1,000株保有までは持株数に
応じた優待券がほぼ正比例で追加されるようになりました。

業績は下記の通りです。ちなみにIFRSです。
■2012年12月期 売上高 3,296億円、税前利益 84億円 EPS 36円 
■2013年12月期 売上高 3,324億円、税前利益 118億円 EPS 37円 
■2014年12月期 売上高 3,400億円、税前利益 167億円 EPS 49円
■2015年12月期 売上高 3,511億円、税前利益 247億円 EPS 78円  
■2016年12月期 売上高 3,600億円、税前利益 286億円 EPS 93円 ce   
□2016年6月中 売上高 1,770億円、税前利益 122億円 EPS 38円 四e

2015年12月期通期の売上高は前期比3.3%増の3,511億円、税前利益は
同247.4%%増の247億円となり、期初計画を達成し最高益となりました。
10四半期連続で既存店売上高が昨対超過となったほか、276店舗に及
ぶ改装も奏功して、円安による材料高騰と人件費の増加を埋めました。

なお2016年12月通期の売上高は2.5%増の3,600億円、税前利益は15.7%
増の286億円を予想しており、利益については引き続き高い伸びとなる
見通しです。今期も300店舗の改装を予定しているほか、コスト削減で
40億円を浮かす計画となっています。今期は為替も120円前提であり、
前期に売上・利益を達成したほか、既存店日商成長率や客単価成長率
といった主要なKPIも達成しているので、今期も業績信頼度は高めです。

2015年6月9日に筆頭株主のベインキャピタルと日本産業パートナーズ
が約4600万株を@1603円で売り出しましたが、国内外で投資家の引合い
が想定より強かったため、当初売り出し枚数を減らし、過半の約8500
万株の保有を継続しています。

ベインは投資ファンドのため、再上場時に野村からの買収金を回収し、
前述の追加売り出しで更なる益出しを図っています。こうなってくると
基本は全部売り切ってくるものと思われますので、株主優待や増配に
より"個人投資家の受け皿"を作ってくると予想していましたが、案の定
そのどちらも実行してきました。タイミングは予想外でしたが、増配幅
と株主優待の拡充具合については当初からシナリオがあったと思われ
るほど、文句のつけようのないレベルのものが出てきたと思います。

そして肝心の追加売り出しリスクですが、2回目の時に@1,603円で売り
渋った経緯を踏まえると、現株価水準の@1,475円はそれを大きく下回
っているので、普通に考えると当面は大丈夫ということになります。
ただ繰り返しとなりますが、ベインの当社への出資額は全て回収して
利益も十分に確保しているため、既にボーナスステージに入っている
ことは留意すべきです(=彼らの決算に合わせていつ売ってもいい)。

*参考記事① 2015-09-15 1,601円 --
優待拡充のないままべインの売出が一部終了、すかいらーく(3197)。

*参考記事② 2015-03-15 1,499円 --
今期も驚愕の4割成長、すかいらーく(2197)から株主優待がきました!

会社四季報プロ500 2016年 春号

新品価格
¥1,000から
(2016/3/13 20:37時点)



*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村 株ブログ 株主優待へにほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へにほんブログ村 株ブログ 新興株へ
にほんブログ村