業績好調を原資に投資と株主還元を積極化、三越伊勢丹(3099)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3099】三越伊勢丹ホールディングス(東証1部)--

現在値 1,668円/100株 PER23.5 PBR1.15 3月配当優待9月優待

百貨店首位。旗艦店の新宿伊勢丹、日本橋三越は全国屈指の売上高。
配当金は12円のため、配当利回りは0.71%となります。

三越伊勢丹ホールディングスは株主優待制度を導入しており、3末9末に
100株以上を保有する株主に対して、買上金額が10%割引となる株主優待
カードを進呈しております。

業績を確認していきます。
■2012年3月期 売上高 12,339億円、経常利益 384億円 EPS 149円 
■2013年3月期 売上高 12,363億円、経常利益 345億円 EPS 64.1円  
■2014年3月期 売上高 13,215億円、経常利益 330億円 EPS 53.7円
■2015年3月期 売上高 12,713億円、経常利益 345億円 EPS 75.7円
■2016年3月期 売上高 13,100億円、経常利益 390億円 EPS 68.5円 ce修正
□2015年9月中 売上高 6,318億円、経常利益 168億円 EPS 27.5円

2015年9月中間の売上高は前年同期比5.5%増の6318億円、経常利益は同
50.1%増の168億円となりました。新宿伊勢丹をはじめとする基幹3店舗の
売上がインバウンドに支えられ堅調(新宿伊勢丹110%、銀座三越124%、
日本橋三越104%)に推移し、本業の百貨店事業が収益を伸ばしました。
中間落着の経常利益は予想を約80億円弱も上回って着地しています。

なお2016年3月期通期の見通しも修正しており、売上高は前期比3.0%増の
13100億円、経常利益は同12.8%増の390億円にそれぞれ増額しています。
上期だけで経常が約80億円弱振れたわりには、通期では40億円しかオン
していないので、会社側の見通しはなお保守的かと思われます。

当社は3年後の2019年3月期に営業利益目標500億円(今期予想370億円)
を掲げており、来期からの3年間で年間500億円・合計1500億円の投資を
予定しています。店舗開業・改装以外に、他百貨店も売上相手先となる
卸売(OEM)の強化や、利益面では依然として寄与が大きい金融・カード
事業の強化と不動産事業(海外・商業以外も含む)にも配分します。

カード事業に関わる部分で非常に衝撃的だったのが、先般発表したCCC
との提携で、ある意味で百貨店のプライドを捨てて若年層を広く取込み
にかかったのは強い意志を感じます。若年層のカードを軸とした百貨店
販売は丸井が独占してきた分野ですが、この辺も取りに来るようです。

他方、好調な業績を原資に株主還元にも力を入れてきており、今期は年
間配当を11円→12円に1円増額するほか、11月9日に決議した50億円の
自社株取得枠(発行済株式数の0.9%)も、11月々内に全て買い上げるなど、
それなりに還元姿勢を出してきています。当社はROE5.5-6.0%の目標値
を示してきているので、今後も機動的な自社株買いが期待されます。

*参考記事① 2013-12-13 1,408円
まさかの下方、三越伊勢丹から株主カードがきたので定期レビュー。

*参考記事② 2012-12-05 734円
三越伊勢丹の株主優待カードがキター!

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