
【9722】藤田観光(東証1部) 投資判断 Outperform継続
現在値 502円/100株 PER当期赤転 PBR2.18 6月優待12月配当優待
椿山荘、太閤園を擁する高級宴会場名門。ワシントンホテル・小涌園も。
配当金は12月に年一括の4円配当で、配当利回りは0.79%となります。
藤田観光は株主優待制度を導入しており、椿山荘やワシントンホテルの
宿泊50%・飲食20%が割引となる優待券を単元株以上の株主に半期に10枚
ずつ進呈しております。想定優待利回りは各自で算出してください。
当社については今月レビューしたばかりですので、業績等の詳細について
は下記リンク先を参照ください。今回は株主総会の質疑を纏めています。
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Q.昨今の株主還元の流れの中、配当が少ないが。
A.施設が古く、投資を進めている状況。五輪に間に合わせたい。
財務も維持しなくてはならない、4円でしばらくは我慢してほしい。
Q.中計に5年後の数字が無いが?
A.HPには掲載しているが、5年後に売上880億円、経常48-50億円を見込む。
かなり細かな数字を積み上げて策定している数字である。
Q.紀伊半島に山林を42百万持っているが、有効活用は?
A.確かに新宮北にあるが、間伐材を市場に出す程度で活用出来ていない。
ちなみに42百万というのは減損後の簿価で計算している。
Q.値上がりしているDOWAの株を結構持っている筈だが、評価損とはいかに?
A.5%未満保有している。なお、評価損を出したのは東海汽船株だ。DOWA株
については219億円の有価証券に含まれており、含み益は約57億円ある。
Q.配当性向はどうなっている?
A.前期はほぼ100%、今期は赤字だが出している。配当性向という考え方は
持っておらず、安定的に配当したいと考えている。
Q.一休などに払うエージェンシーコストが高いのではないか?
A.ネット予約については知名度の観点からも、広げていく必要がある。
公式や優待予約サイトより一休が安い、ということも基本はない筈だ。
Q.今期15億円の経常赤字予想だが、更なる下ぶれリスクはどうか?
A.15億円の赤字の殆どは新宿ワシントンの改装で稼動が半分になるせい。
あるとすれば改装工事延長リスクだが、今現在は順調に進んでいる。
Q.インバウンドの受け入れ状況はどうか?
A.2013年は72万人、2014年は79.4万人、2015年は新宿ワシントンH改装に
より85万人程度となる見込だ。フル稼働すれば年間100万人に到達する。
なお顧客の外国人比率は21%程度である。
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以上、投資判断についてはOutperformを継続とします。
今期は改修にともない赤字予想ですが、当社施設は老朽化が激しい建物
も少なくないので、そちらの投資に回すのはある意味当然だと思います。
そのため今期は無配でも仕方ないと思うのですが、従来通りの4円配当
を据え置いたのは経営側にある程度の自信があることの証左であると
考えております。5年間の中期計画の定量目標である経常50億に現実味
が出てくれば、投資妙味がありそうです。
なお、総会は2時間弱で終了しました。こちらはお土産の椿サブレです。

おまけの椿山荘・庭園写真集です。

一番咲いていたのがこちらの陽光桜です。鮮やかなピンク。

河津桜はもうほとんど葉っぱでした。

*参考記事① 2015-03-08 512円 投資判断Outperform継続
歌舞伎町の大型ホテルが開業へ、藤田観光(9722)から株主優待がきました。
*参考記事② 2014-09-09 381円 投資判断Outperformでカバー開始
含み資産とインバウンドの両面待ち銘柄、藤田観光(9722)
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*本記事の内容記述は、一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的とはしておりません。




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