
【9722】藤田観光(東証1部) 投資判断 Outperform継続
現在値 512円/100株 PER当期赤転 PBR2.22 6月優待12月配当優待
椿山荘、太閤園を擁する高級宴会場名門。ワシントンホテル・小涌園も。
配当金は12月に年一括の4円配当で、配当利回りは0.78%となります。
藤田観光は株主優待制度を導入しており、椿山荘やワシントンホテルの
宿泊50%・飲食20%が割引となる優待券を単元株以上の株主に半期に10枚
ずつ進呈しております。想定優待利回りは各自で算出してください。
業績を確認していきます。
■2011年12月期 売上高 573億円、経常利益 10.4億円 EPS ▲29円
■2012年12月期 売上高 604億円、経常利益 6.3億円 EPS 3.1円
■2013年12月期 売上高 621億円、経常利益 11.6億円 EPS 7.3円
■2014年12月期 売上高 645億円、経常利益 13.6億円 EPS 4.4円
■2015年12月期 売上高 642億円、経常利益▲15億円 EPS▲4.1円 ce
□2015年6月中間 売上高 300億円、経常利益▲18億円 EPS▲12.5円 ce
前2014年12月期については、看板事業である椿山荘・太閤園事業が堅調
に推移し、客室改装遺失を埋めての増収増益を確保し、主力事業のWHG
事業に関しても、広島・仙台のワシントンホテル(WH)が通期稼動すると
ともにインバウンド効果により期初予想をやや上回って着地しました。
大幅増だった前々期から2桁の大幅増益を確保したのは評価出来ます。
ただ今2015年12月期に関しては、売上高こそ前期比並みの642億円となる
見込みですが、経常利益は一転して▲15億円の赤字予想となりました。
減益理由は明快で、新宿WH1,300室の一斉改装や箱根小湧園宿泊施設の
全室個室露天風呂付宿泊施設への建替えなどの巨額な先行投資が響く
ことが要因です。何もしなければ今期も増益だったかと思われます。
そのため今期の目玉である歌舞伎町のホテルグレイスリー(HG)970室の
開業効果が霞んでしまうのですが、今回決算で発表された中期経営計画
によると来2015年12月期から増益路線への回帰を予想しており、来期の
経常利益は23億円、再来期は同48億円と大幅増を見込んでいます。
実は前述の新施設のほかにもHG沖縄、HG京都寺町、ソウル南大門など
の新規開業を続々と控えており、現在370億円程度の有利子負債残高を
今後3年で500億程度まで膨らませてガンガン攻める計画であり、増える
インバウンド需要を一気にかっさらう意欲的なものとなっています。
以上、投資判断についてはOutperformを継続します。
赤字ではあるものの、インバウンドと不動産価値が下支えするとみます。
当社が一度モルスタから買い戻したものの、昨年末に阪急不動産に売却
して廃業した京都国際ホテルが京都市と跡地利用でモメているようですが
阪急不動産はホテルの開発や運営ノウハウがないので、万一マンション
分譲を断念してホテルになった場合、あわよくば当社にリースバックして
くれないものかと激しく妄想中であります。
*参考記事 2014-09-09 381円 投資判断Outperformでカバー開始
含み資産とインバウンドの両面待ち銘柄、藤田観光(9722)
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*本記事の内容記述は、一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的とはしておりません。




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