不動産事業だけは好調なフジ・メディアHD(4676)から株主優待が到着。 | なちゅの市川綜合研究所

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【4676】フジ・メディアHD(東証1部) 投資判断Outperform格上

現在値 1,503円/100株 PER14.9 PBR0.59 3月配当 9月配当優待

フジサンケイグループ。音楽、通販、不動産など多角経営。
配当金は年2回の40円のため、配当利回りは2.66%となります。

フジ・メディア・ホールディングスは株主優待制度を導入しており、
9月末の単元株以上の株主に対して手帳を進呈しており、別途株主通信
にも本社社屋の球体展望室の550円の入場券(8名まで有効)を添付して
おりますので、活用出来れば多少の利回りアップとなります。

業績から確認していきます。
■2011年3月期 売上高 5,896億円、経常利益 294億円 DPS 18円
■2012年3月期 売上高 5,936億円、経常利益 523億円 DPS 36円 
■2013年3月期 売上高 6,320億円、経常利益 472億円 DPS 44円  
■2014年3月期 売上高 6,421億円、経常利益 348億円 DPS 40円
■2015年3月期 売上高 6,454億円、経常利益 356億円 DPS 40円 ce修正
□2013年9月中 売上高 3,066億円、経常利益 173億円 DPS 20円

2014年9月中間期は売上高が前年同期比微減の3,066億円、営業利益
は約34%減の95億円に留まりました。本業の放送事業はサッカーW杯の
製作費用が嵩んだわりに広告収入で回収出来ず大きく落ち込みました。
但し上期に伊藤忠・フジパートナーズを持分法適用としたことにより
負ののれん益が62億円発生したため、経常利益は増益となりました。

そんな訳で中間段階までに色々変動があったため、通期の数字も修正
しておりまして、売上高・経常利益が期初計画比で微減、営業利益は
大幅減額、最終利益だけは増額・・・といった具合に修正しています。

なにぶん本業であるテレビ放送事業の視聴率低下に歯止めがかかって
いない状況であるため、周辺事業の取り組みが活発になっています。
上述した伊藤忠の子会社は既に大株主であるスカパーJSATの収益
の取り込みの一貫ですし、三井不動産・鹿島と組んだMICE/IR事業
(要はお台場カジノ)、さらにはスタートアップベンチャーズをはじめ
とする各種VC事業など次々に食指を伸ばしています。

また数年前に完全子会社化したサンケイビルもルフォンの分譲などで
堅調な業績が継続しており、かつては安値TOBとしてモメたものの
すっかり当社グループの収益柱に育っています。足下では結構物件も
買っているようですし、野村不動産のパクリで中規模高品質オフィス
事業を始めたりとそれなりに好調であるように見受けます。

以上、投資判断は一段階格上げOutperformとします。

本丸のテレビ放送の復活の兆しが見られないので安心出来ませんが、
株価水準がきり下がったためにバリュエーション妙味が出てきました。
当社の配当性向は40~50%超であり、会社側も高水準の株主還元を目指す
旨を公言しておりますので、業績が反転すれば利回り妙味があります。

12月5日にあのキャピタルリサーチが保有割合減少報告(7.54%→5.70%)
をしているため、しばらくの間は需給が緩くなる可能性もありますが、
既にPBRは0.5倍台まで突っ込んできてますので、頃合かと思われます。

*参考記事① 2013-12-14 2,159円 投資判断Inline格下げ
カジノ関連銘柄、フジ・メディアHDから手帳が来たので短評。

*参考記事② 2012-12-14 1,198円* 投資判断Outperformでカバー開始
フジ・メディア・ホールディングスから手帳がキターので分析。

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