2022年6月19日 Rie a.k.a. Suzakuライブ東京 | ミツのロックなライブレポート

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1980年代のHR/HMファンです。ライブハウスにも出没しています。
あくまでも個人的な感想をライブレポートしています。基本的にネタバレですので自己の責任においてご覧下さい。

Rie a.k.a. Suzaku ライブ東京@汐留Blue Moodを配信で観てみましたー!


「Instrumental Summit Vol.32 池尻家来襲!! Progressive Sound Live」

今回のRie a.k.a. Suzakuライブはいつもとは異なる新たな企画。

本日の出演メンバーは以下の通り。
Key.池尻喜子
Ba.池尻晴乃助
Dr.佐藤奏
Gt.Rie a.k.a. SUzaku

「池尻家襲来!!」とタイトルにもあるように、サポートで時折りえさんのライブにも出演している池尻善子さんに、お初となる晴乃助さんが加わり池尻夫婦との共演によるプログレ祭り。

Dream Theater好きのりえさんでもテクニカルな鬼プログレ狂宴をどう乗り切っていくのか。
また、あまりプログレのイメージがない佐藤奏ちゃんがついていけるのか?

りえさんいわく、この企画は一度きり。
リハの段階でもう二度とやりたくないとSNSでもコメントしていたぐらいミュージシャンとしてのプレッシャーがきつい大変なライブのようだ。

りえさんのライブ初となるセトリ(曲順は順不同)も事前に公開されていた。

ということであれば、これは観ておくべきだと思い、都合上配信をアーカイブで見ることとした。
池尻家としては私は初見となる。

そして画面にはステージが映し出された。りえさんはDream TheaterのTシャツを着て登場。

曲は"Rudra"からスタートした。後でりえさんがMCでも言っていたが、果たしてこの曲はプログレなのか?
微妙な感はあるものの本人が言いきってしまえばプログレだと。笑

あえて言うとメタル曲だが、池尻家の手にかかるとしっかりプログレ曲になっていた。
特に晴乃助さんの6弦ベースは図太い音が伝わってきて更に多音重奏な指さばきを魅せてくれた。
これはかなりの強敵だ。

続く定番の"Sunrise"では恒例のソロ回しで各パートもテクニカルに魅せつける。

奏ちゃんはプログレをあまり聴いたことがない中での抜擢。「とてもやりがいを感じます。」と。なんとも頼もしい。
「私なんて疲れてヤダーとか言っているのに。」とりえさん。笑

池尻夫妻は結婚10周年。晴乃助さんは日頃からの6弦ベースしか使っていないらしい。
この日はとんでもなく面倒くさい曲ばかりで緊張するとりえさん。

続いては超レアな"Blue Planet"。私はライブでは初めて聴くかもしれない。ライブで演奏するのは数年ぶりとのこと。

2013年りえさんのインスト1stアルバム「Kingdom of the Sun」からのセレクト。もはや私としては懐かしい領域だ。
善子さんがピアノソロで魅せる。

更に、りえさん自身も難曲というRandy Roseをリスペクトしたギターソロの"Apocalypse"。
メロディアスでありながらの速弾きソロ。好きな曲だけに充分に楽しめた。

りえさんは久々に7弦ギターに持ち替える。

その間、池尻夫妻によるMC。Dream Theaterがなければ出会いも結婚もなかったと。
本日のイベントはドリムシ様々。笑

前半のラストは池尻家の曲より"Breaking the Limit"。初めて聴いたが壮大なメロディのプログレ曲。さすがDream Theaterを崇拝するだけのことはある。

善子さんのピアノを主体とした旋律に、りえさんの速弾きギターが掛け合う。更に奏ちゃんの手数の多いドラムと他人の曲ながらがんばっていた。プログレならではの曲展開を堪能した。

ここで前半終了。気がつけば5曲しか演っていないのも珍しい。これもプログレならではのことだろう。







Breaktimeを挟んで後半戦へ。
まずは池尻家の曲より、"池田屋"。晴乃助さんが新選組が好きということで曲名にしたそうだ。7分以上のまさにDream Theaterばりの変態的な曲だった。

晴乃助さんの6弦ベースの特徴を生かした高音のメロディを弾く。
これはやはりそれぞれのパートが卓越したプレイヤーでなければライブでは成立しないとそう思った。
まさに奇襲攻撃とばかりに池尻家恐るべし。笑

そして、いよいよ出た。本日のクライマックスとも言える"風神雷神"。こちらもインスト1stアルバム「Kingdom of the Sun」からとなり、私はライブで初めて聴く。この曲も7分以上におよぶ。

まさに鬼と化す凄まじさ。特に後半はギター、キーボード、ベースがバトルしているかのような激しさで鳥肌モノだった。

りえさんが二度とできないというのもわからないでもない。
それだけ凄かった。逆にスゴいという言葉以外が思い浮かばないぐらいに呆気に取られて観ていた。

りえさんはここで7弦から6弦ギターに持ち替える。
物販の告知など。池尻家はCD、奏ちゃんのTシャツは本日分はSoldOutしたらしい。

りえさんは今後のライブの告知など。
そして早くも来週から新譜のレコーディングらしい。
奏ちゃんが今回もドラムを担当するようだ。楽しみにしていよう。

ライブも終盤。まずは"Grand Circle"から。最初のギターソロのところで、りえさんとしては珍しくフレーズにミスがあり一旦演奏を止めてしまう。悔しそうに善子さんと顔を見合わせるりえさん。気を取り直して再スタートとなった。

続くプログレ曲"Power Engine"。こちらも寿命が縮むぐらい集中力を要すると、りえさんは日頃から言っている曲だ。

りえさんは、もう手が限界だということだが、ラストは南極だけに難曲という壮大なメロディの"Ice World"で締めくくった。

そういう意味ではこの日は難曲だらけのライブだとあらためて思った。
しかし、そう言いつつ、こういったライブでの再現が難しい曲を自ら書けることがもっとすごいことだと思う。

盛大な拍手に包まれメンバー退場。手拍子に変わりメンバー再登場。
ここからはプログレ曲ではなく平常通りとのこと。

アンコールはGary Mooreをリスペクトしたバラード曲"Paris Dusk"。これもりえさんは寿命が縮むと言っている曲だ。

ラストは"Wangan Street"。奏ちゃんのドラムソロ、善子さんのキーボードソロ、りえさんのギターソロ、晴乃助さんのベースソロと圧巻のアドリブソロ回し。この曲だけで約15分の熱演。

恒例の撮影タイムでライブは終演となった。
りえさん、奏ちゃん、池尻夫妻、勇ましく難曲に立ち向かいよくがんばりました!










セットリスト(140分)
Live1(45分)
01:Rudra
02:Sunrise
-MC-
03:Blue Planet
04:Apocalypse
-MC-
05:Breaking the Limit

Breaktime(20分)

Live2(45分)
06:池田屋
07:風神雷神
-MC-
08:Grand Circle
09:Power Engine
-MC-
10:Ice World

Encore(25分)
11:Paris Dusk
-MC-
12:Wangan Street

今回のプログレ祭りのライブはいつもとは異なり、まさに圧巻といったステージだった。
これも池尻家の参加があってこそだと思う。
会場現地での体験は逃したものの貴重なライブだった。

またいつの日にか再共演を期待したい。