昨日、久しぶりに会った彼は、本当に頭に来る人だった。彼とは、以前友人の紹介で会い、半年ぶりぐらいに会ったのだが、もう二度と会いたくないレベルで失礼極まりない。
挨拶もそこそこに、私の髪型を見て「前のほうが良かったんじゃないですか?」「その服装、あなたには少し甘すぎますね」と、まるでファッションチェックのように容赦なく指摘してくる。
普通なら、そこで怒って席を立つところだ。もちろん最初はその図々しさに心底腹が立った。
でも、彼の自信満々で、一切揺るがない、強い眼差しに、だんだん言葉を失っていった。彼は、私がどう反応しようと関係なく、ただ自分の「理想」や「基準」を私に押し付けてくる。
この人は、私という人間を自分のルールで支配しようとしている。そう感じた瞬間、怒りよりも先に、一種のゾクッとする感覚が背筋を走った。
「あなた、本当はもっと強い色が似合うはずですよ。隠さないで、僕のために出せばいいのに。」
最後にそう言われた時、私の理性は「何様なの?」と叫んでいるのに、体の中の別の部分が、その傲慢で支配的な言葉を、受け入れてみたいと願ってしまった。
彼の大胆で、無遠慮な「侵入」が、私の中の退屈な日常を、一瞬でひっくり返してしまったようだ。この危険な引力に、次会うことがあったら、私は抗えるだろうか。
彼が私に着せたいという服を、わたしは着てみたい。
。。。なんてことを思ってしまった。
