ベランダの植物たちが、朝露に濡れてキラキラと輝く季節になりました。
毎朝、杖を傍らに置いて、彼らに水をあげる時間が私の何よりの贅沢なんです。
ふとした瞬間、ジョウロを持つ自分の指先が目に入ります。
手取りが少なく、決して裕福とは言えない暮らし。それでも、爪だけは丁寧に整え、ほんのり桜色のポリッシュを乗せるようにしています。
「誰に見せるわけでもないのに」と、笑われるかもしれません。
でも、指先が綺麗だと、心までシャンと伸びるような気がいたしませんか?
それは誰のためでもなく、私自身の機嫌を自分で取るための、小さなおまじない。
腰を痛めてから、歩く姿はかつてのようにはいきません。
けれど、不自由さを抱えているからこそ、内側から滲み出る美しさや、凛とした強さに強く惹かれるようになりました。
時折、夢を見てしまうんです。
知的で、鍛え上げられた逞しい身体を持ち、荒波を静かに見守る海のような男性……。
そんな素敵な方に、いつかこの指先を見つけていただけたら、なんて。
日常のささやかな彩りを愛でながら、私は今日も丁寧に生きています。
皆さまにとって、今日という日が穏やかな光に満ちたものでありますように。
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