ショパン | 仕事のこと、日々の暮らし、趣味のことなど、何気ない日常の中にあるささやかな輝きを忘れないように。

仕事のこと、日々の暮らし、趣味のことなど、何気ない日常の中にあるささやかな輝きを忘れないように。

ピアノ調律師をしています。何気ない日常の中に密かに隠れている輝きを見つけたい、そんなことを考えながらつらつらと書いています。

「6年生になって、すっかり口数が少なくなって…」


35度を超える猛暑の帰り道。揺らいで見えるアスファルトの先の茶畑と、うなだれた大きな向日葵の光景。





何を聞いても返事をしてくれない男の子が弾いてくれた、たどたどしいショパンの旋律。





車を走らせながら、それらがスローモーションのように重なって耳に残る。


練習中の「別れの曲」を弾いたあと、チラッとお母さんを見た少年の目は、


まだ幼いあどけなさを、眼鏡の奥に残していた。