「間に合ってよかったです。」
3月にぬいぐるみを製作してくれたとき、特に急いでいなかったにもかかわらず、そう言ったテディベア作家さんの言葉の意味が、今になって身にしみる。
彼女は、仲間が描いた太い眉毛の犬と猫のイラストを、自分のテイストではないと言いながら、快くぬいぐるみにしてくれた。
そのときすでに自分の時間が尽きようとしていることを理解していた。
限られた時間の中で、僕なんかのほんの思いつきのリクエストを、最優先にしてくれた。
作家の命が宿ってるそのぬいぐるみが、お母さんがいなくなって寂しくないように、僕たちはそれぞれに仲間たちで囲んであげた。








