ガラクタの中に焼継ぎをしたそば猪口を見つけました。
へたくそな焼継ぎの上に、新たな欠けやひびも有ります。
普通なら捨てるものですが、珍しいので残すことにしました。
焼継ぎ自体は珍しくも有りませんが、その痕が緑色なのです。
たぶん鉛ガラスの不純物が発色したのでしょう。
見た目が酷いので、焼き継ぎの一部残し金継ぎしました。
古伊万里には金よりむしろ銀が似合う気がします。
金継ぎは簡易的にも出来ますが、焼継ぎはガラスですから除去が大変です。
約束どおり、この器の裏面にも焼継ぎの印が有りました。
これまで焼継師のサインとばかり思っていましたが、注文主の名前や屋号等の場合も有る様です。
焼継ぎは今は途絶えた技術ですから、接着材など不明な点も多い様です。
前にフリーマーケットで中期のそば猪口が百円で売っていました。
渦福の上手なものですが、小さな金直しが有ります。
百円では直しの手間賃にも成りませんが、人それぞれ考えが有るのでしょう。
私は小さな欠けやヒビの器は修繕しますが、割れた器はほとんど捨てます。
直しの材料はエボキシパテ、漆、銀粉または金粉です。
エポキシパテの説明書には、食器には使用しないようにと有ります。
飾るだけなら問題有りませんが、私は口や食物が触れる部分にパテは使用しません。
小さな傷なら漆だけでも修繕可能です。
金代わりの真鍮粉、銀代わりのアルミ粉も避けた方が無難でしょう。
焼継ぎや漆で直した古いそば猪口を時々見かけます。
金継ぎも見かけますが、古い直しかどうか分かりません。
「昔の人が、雑器のそば猪口にまで金継したか」疑問が残ります。
金継ぎを単なる修繕では無く、美しさを表現するアートと言う人もいる様です。
「モノを大切にする」考えには共感しますが、たとえ美しく見えても、器は無傷完品が一番良いと私は思います。


































