久しぶりにパワポの作成に勤しんでいます。
気がついたら、発表は来週。うかうかしていられません。
パワポの内容は、親亡き後のこと。
奇しくも、前回書いたブログと同じようなこと。でも今回はちょっと毛色が違います。前回は「親離れ、子離れ」のことが中心でしたが、今回は本当に「親がいなくなった後」のこと。
今回話をすることになったのは、家族会から事例を話してほしいとの依頼。
そんなに話すのは上手ではないのですが、少しでもお役に立てればと思い受けました。
事例に挙げているのは、自分の担当の利用者さん。
今は今で幻聴にやや振り回されている様子ですが、一時期よりは落ち着きました。
元々お父さんと2人で住んでいたこの利用者さん。
ちょっと言葉が悪いけど、こちらから話をしても何となく「のらりくらり」とした感じの利用者さん。「これ、わかった?」と聞いて「わかった」と答えても、その次には全然違うことをしちゃうこともあり、こっちも腰砕けになることがよくあります。
そんな利用者さん、時々お父さんの話になるものの、何かあると「大丈夫」の返事。
結構再三確認しても「大丈夫です」の言葉ばかりで、どこまで大丈夫なのか見えないことが多いです。時にはご家庭に訪問してお父様から直接話を聞くこともありましたが・・・お父様もお父様で「まぁ、大丈夫ですよ」の声。ちょっとサポートしたいなぁと思っても、同意なきことはできません。
そんなある日、利用者さんから「父さんが入院した」との話。
当然ながら何かあった時の手続きは利用者さんがやるのですが・・・「大丈夫」と言いながら大丈夫じゃないことの多い利用者さんですがから、なかなか話が進まないのは目に見えたこと。
そんなところをサポートしたのが、自分と施設長。
話を先に進めると、お父様は入院して2ヶ月ほどしてお亡くなりになることに。と、次の手順は葬式。これもうちの施設でサポートしました。業者の選定や葬式の参列、火葬後の収骨も一緒に立ち会いました。
当然ながら、これで終わりじゃありません。
今までお父様名義だったものを利用者さんの名義に変更することもたくさん。なので市役所への付き添いや年金事務所への同行など、ありとあらゆるものの付き添いは職員が一緒に。さらには相続のことで弁護士事務所まで一緒に行きました。
付き添いだけでなく、窓口の役割も。
支払われていない年金もあったけど、そのことを利用者さんが電話で説明するのは・・・正直、その話を外から聞いている自分達の方がちんぷんかんぷんの状態。利用者さんも言われるがままに「〜みたいです」と伝令状態。結局職員が代わりに状況を話すことで相手方から了解を得ることに。
正直やったことを上げたらキリがありません。
ただ冷静に考えたとき、これらのことって誰がやることなのか。もちろん本人ができれば本人がやることだけど、じゃできないときはどうするのか。例えば葬式の手配。こんなこと、法律で「〜がやりなさい」なんて書いてありませんし、当然ながら市役所はやってくれません。
当たり前ですが、「相談支援が担う」「通所施設が担う」なんて書いてありません。
ですから周りの支援者がやるしかありませんよね。こんなことを縦割り的にやっていたら全然話が進みません。誰がやるかなんて、言ってられません。
幸いなのかどうなのかわかりませんが、利用者さんの支援で関わっているのはうちだけだったため、就労継続支援B型だろうが相談支援だろうが関係なく一体的に支援を行ってきました。なのである意味支援はスムーズに行き、常に報告をしながら職員間もサポートしながら支援を行ってきました。
ちょっとだけ現実的な話。
当然なのか当たり前なのかわかりませんが、こういった関係の支援、自分達に対する支援の対価はありません。悪い言い方をすれば、タダ働き。相談支援で支援しても、支援に対する対価はいっさいありません。計画相談支援の支援報酬は基本的にサービス等利用計画の作成をした時とモニタリング報告書を作成したした時だけ。身の回りの支援の対価はありません。
就労継続支援B型も同じです。身の回りの支援の対価はありません。
就労に関する支援をした時だけ報酬が支払われて、生活面の支援に対してはいっさい対価はありませんし。通常の営業時間外の支援を行っても、それに対する対価は支払われません。そもそも、そう言ったことを評価するシステムがありません。
もちろん事前の契約で「法定外支援は有償」とすれば、対価はもらえると思います。
でも実際問題として、そんなことができるのか・・・「甘い考え」と言われてしまえばそれまでですが、人相手の仕事をしている立場として「これはお金がかかります。支援しましょうか?」なんて言えません。外国だったら契約社会だから普通に言えるのかもしれませんが、ちょっと自分はそんなこと言えませんね。ましてや、そこそこのお付き合いがある関係の中で「これは有料ね」なんて・・・言えません。そこまでドライになれません。
でも「親亡き後」の支援って、こう言うところなのかもしれません。
一言で「親亡き後」って言ってしまうのは簡単ですが、実際には膨大な出来事が待ち受けています。それができる力のある人であればそれはそれでいいのですが、その力がないときは何らかの形で支援が必要です。この利用者さんのように支援する関係者がいればそれなりに何とかなりますが、そうでない場合は相当な苦労が伴うのではないかと思います。
だからこそ「親亡き後」に備える必要があるのだと思います。
ある程度備えをしてもらえると本当にいざとなった時、周りで動いて何とかなるものです。ただそのためにはやはり、日頃から色んなところと繋がりを持つことなのかもしれません。あと、顔の見える関係作りも必要。日頃からオープンな関係になっているのも、いざと言うときは大事なのかもしれません。
