あけましておめでとうございます。
去年は非常にマイペースでブログを書くことができ、背伸びのない程よい書き方ができたような気がします。今年もよろしくお願いします。
新年最初は・・・利用者さんの白状から。
特例でケース担当になった利用者さんから「お金、使っちゃった」との話。なんで今頃・・・って感じの話。
遡ること、半月前。
利用者さんが朝やってきて「面談したい」とのこと。話を聞くと、どうやら無銭飲食をしたとのこと。そのため警察官同行で自宅に戻り、家の人にお金を払ってもらい、そのお金を施設で預かっているお金から出してもらいなさいとのこと。そのためその日の帰りに施設長が一緒に行って家の人にお金を渡す予定だったけど、家の人は不在。そのため本人が必ず渡すとの約束で本人にお金を預けたけど・・・結局渡すことなく本人が使ってしまい、今朝になり兄から指摘され白状することに。
多分、この説明だけじゃ状況がわからないですよね。
「家の人」という表現も変な表現だけど、「家の人」というのは義理の姉。この利用者さんには両親が不在で、兄夫婦の家で生活。しかし義理の姉との関係はかなり希薄であるため「家の人」なんていう表現になってしまうんです。
そんな関係性なので、いろんなことに対して一線が引かれている状態。
「お金を出してもらいなさい」というのも、家計的に一応の一線を引いているためそんな話に。で、うちの施設でお金を預かるというのも本来的にはちょっと違うことだけど、諸々の事情があって工賃などを預かることに。また施設内で必要な活動費も事前にお兄様から預かって管理をすることに。
まぁ金銭管理をすることのなった大きな理由がここにあるわけで・・・
この利用者さん、うちの施設で唯一の知的障害の利用者さん。本来うちの施設は精神障害の人を対象にした施設で知的障害の人は対象外だけど、この方の場合は色々な経緯があってうちの施設を利用することに。ぶっちゃけ言っちゃえば、色々なところでトラブルを起こしていたわけです。そのトラブルも本人だけでなく、お兄様も。そんな紆余曲折があった中で、うちの施設となんとか関係を作ることができた訳です。
当然ながら、うちの施設でもトラブルは起こしています。
だから自分が施設長との2枚看板で「特例的」にケース担当になった訳で・・・一応は部署の違う自分が越境してケース担当になることは普通あり得ないことなんですけど、それでも自分に白羽の矢が立つのは苦肉の策のようなものです。
いつもの如く詳しくは語れませんが、とりあえず大変な利用者さんの1人。
多分施設にとって大変と思うのは、本来うちの施設で受け入れる利用者さんではないこと。精神障害と知的障害はやっぱり違う。基本的な支援のあり方や支援方針・支援方向は同じでも、プロセスはやっぱり違います。精神障害の利用者さんと同じようにできるかというと、そういうわけにはいきません。
一応、知的障害の人に対する支援経験のある自分。
なので利用者さんの問題行動も「知的障害」という括りの中ではよくある話でもあります。しかし周りが精神障害であるが故に、この利用者さんの問題行動は非常によく目立ってしまいます。またその行動の逸脱性も際立って見えてしまいます。
実はこの利用者さんの支援は、職員間でも議論になることがあります。
自分が今の職場に入職して問題行動が頻発した際、利用者さんを辞めさせるかどうかの議論になったことがあります。確かに一般社会ではこのような行動はアウトであり、それなりに対応されても当然であります。
ただ自分としては、精神障害と知的障害を完全に同列にするのは結構厳しい。
他の職員が「障害種別に関係なく対応すべきだ」という意見もわかりますし、理解もできます。かといって「はい、わかりました」とすぐにその意見を飲むことも自分にはできません。やはりそこにはそれぞれの障害の「障害特性」というものがあり、精神障害と知的障害の障害特性は違います。
1番いいのは、この利用者さんにあった施設に行けること。
しかし現状でうちの自治体にそういう事業所はありません。他の施設でも色々とあった結果うちの施設に来た訳で、お兄様との関係も地道に積み重ねて形成してきています。そういう状況があるから「問題行動=即退所」という判断にはしかねるところがあります。
というより、ここで辞めさせても問題の解決にはならないんですよね。
もちろん辞めさせるという選択はあるのですが、もしそうするのであればちゃんと道筋をつけた上で次の支援につなげることが必要だと思っています。先行きがないままの退所という考えは自分にはありません。退所だけでケリをつける支援は、単なる支援放棄です。
話は逸れますが「借金問題」の利用者さんの話をここでしました。
その利用者さんは、結果的にうちの施設を退所して他の施設に行きました。ただこのケースも「辞めてもらう」のではなく、計画相談の担当者と色々と協議し、その結果次の道筋をつけた上で退所になりました。ただ・・・退所して次に通っている施設は自分も知っている施設で、そこの方とも自分の計画相談でお世話になっているところ。なので表向きにはご本人との関係は完全に切れているように見えますが、裏では関係が繋がっているんですよね。
問題のある人でも、単に辞めさせるだけでは何の解決にもなりません。
チームの組める関係性がある中であればもう少し色々と考えられるのだと思うのですが、知的障害の利用者さんの場合はそのチームが存在せずうちの施設だけしかないんですよね。市役所にもそれなりに情報は提供しているのですが、どう思っているのか・・・わかりません。
どんな障害であっても、支援の基本線というのは同じだと思います。
しかしどのように支援していくかは、やはり個々の障害によって変わっていくのではないかと思います。身体障害であればそれなりの支援方法がありますし、知的障害・精神障害と同じような支援方法ではないと思います。それが障害特性に合わせた支援であり、障害の違いに合わせていくのだと思います。
余談ですが・・・
基幹相談支援センターや地域生活支援拠点の整備など、国や地方自治体は障害福祉の支援を強化するために様々な施策を実施しています。それが機能しているところもありますが・・・残念ながらうちの自治体は、期待できません。両方とも自治体主導で行なっていますが、できているのは形だけ。実際に相談しても手応えはありません。「借金問題」の利用者さんはあくまで計画相談と事業所間で調整したのでこれらの機能は使っていません。でも本来は基幹相談支援センターや地域生活支援拠点が機能することが必要なんですよね。事業所を移っただけでは問題は解決していませんし、地域生活を継続するのであればチームが機能する必要があるんですよね。ましてやチームすら存在しない状況も多々ある状態。機能しない原因は、人材と財源。担える人材が少ないのと、人材がいたとしても財源がないため確保できない。形だけでなく、中身も充実させた整備をお願いしたいものです。(余談が長くなりました・・・)