(とかちだけほうめんへいかれるかたへのごちゅうい)
富良野川徒渉部にあったスノーブリッジは4月14日のうちに落ちたようです。
今回は上流にかろうじて繋がっていた雪で越えましたが、下山時にはもうダメそうな感じだったから今日中に落ちるかもしれない。
(おわり)
連日暖かく、よく晴れている。
先週の旭岳でもう雪山は終わりと思い、ハードシェルもザックも全部ぜーんぶ洗ったのだった。まさか今週も晴れるとは。欲を言うと3月の新月に晴れてほしかったな。
平地はもう初夏の気温で、白銀荘も5℃くらいあった。雪が緩んで歩きにくく、スノーシューで出発。
今回は荷物を軽くしたつもりが、あまり軽くなっていなかった。
24mmレンズがメンテナンス中でレンズが一本少ないくらい。カメラ2台分と赤道儀を持つとやはりちょっと堪える。
富良野川徒渉点のスノーブリッジは崩壊していたので上流に移動。ここも心許ない感じで今にももう壊れそうだ。徒渉は可能だろうが、雪解けで流れが強い富良野川、もし落ちたら大ダメージ必至。
雪原が広がる。
しかし岩やハイマツが顔を出し始めており、夜間で視界が悪い場合はルートが取りにくい。ところどころズボッと埋まるから注意が必要だ。
十勝岳登山道は4つの階層に分かれている、と勝手に思っている。
第一階層は避難小屋までの下界。上昇負荷はそれなり。下界といえども遠く街の夜景を見下ろすことができる。月が綺麗。
第二階層は避難小屋からスリバチ火口縁まで。ひたすら登る。今回は雪が締まった場所が多く、登りやすかったが条件によっては蟻地獄だ。十勝岳が見えてきたら次のステージ。
第三階層、火口縁の緩やかなエリア。道迷いさえ気をつければ一番楽なエリア。美瑛岳方面の景色も良い。
ただし舐めてかかると意外と長くて疲れる。噴煙が直撃しやすく、硫黄に燻されながら歩くこともしばしば。思ったより雪解けが進んでいる。
第四階層、十勝の肩から山頂。約500mで標高差230mの急登。疲れたところにとどめを刺しにくる。大体強風。
肉眼ではわからないが、景色が赤みを帯びてきた。
それは沈みかけた月が赤いから。夕焼けみたい。
やっと山頂。
色々な方向から風が吹き荒れていて、山頂付近の雪塊の陰に隠れても防ぎきれない。春霞の中でも満天の星。
美瑛岳。
この方向はやたらと飛行機か人工衛星が多い。邪魔。
十勝岳連峰の主稜線から外れた境山〜下ホロカメットク。さそり座と銀河中心部。
富良野岳。雪のトンネル越しに。
薄明が始まる。
十勝岳のいらない石碑も凍りついてオブジェみたい。
星が消えたら空が赤くなっていく。
しかし今日は地味だな。
朝を迎えてもやっぱり地味な日の出だ。春霞のせい?
看板についたエビの尻尾が解けかかり、透明感が増してキラキラしていた。
冬の思い出を語り合う二人。
さて、もう眠くてしょうがないので下山。星を狙うと体力がもたないです。
ツルツルの斜面を下って
下りはあっという間。
一部地面が出ていた。