kamuymosir カムイモシリ北海道

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北海道の登山・野生動物・野鳥とかそのへんです

前日の疲れがまだ残り、駐車場についてから少し仮眠。

紅葉時期の十勝岳温泉駐車場はやはり混む。

夜中なのにもう8台、朝には当然のごとく満車だった。

 

空には天の川がくっきり見え、快晴。

駐車場付近はやや寒く、もう霜が下りていたが火口付近に進むと暖かくて風も弱い。絶好の夜遊び日和である。

 

上富良野岳にオリオン。

富良野岳方面はなにやらよくわからない水瓶座あたり。明るいのは土星。

夏の夜空の主役、白鳥座は富良野の街に沈んでいく。

これから主役を務めるオリオン座。まさに冬への道標。

 

稜線上は流石に風があるが寒いほどではなく、先週よりも先々週よりもだいぶ暖かい。

(勘違いして薄着で突っ込む人がいると嫌なので補足しますが、氷点下ではない程度です。ハードシェルにダウン着てます。いつ雪が積もってもおかしくないですよ!)

 

月齢27日、新月へと向かう細い月が赤く登ってきた。

東に広がる雲海を控えめに照らし出す。

細い月があるだけで稜線が見えやすい。

 

振子沢噴気孔群に青い光。まーた発光してる。

いや今日の発光はすげえな、青色LEDみたいな光だ。

 

やがて薄明の時間が来る。いよいよ本番だ。

 

東の空が少しオレンジ色を帯びてくる頃。

低空の雲はいつの間にいたんだよ、と思ったが上手く避けてくれた。出た。

 

紫金山・アトラス彗星だ。

高度が上がっていくにつれて空が明るくなり、やがて消えていく。

…というのは画像上の話で、肉眼では最後まで分からなかった。

目を凝らせば凝らすほど、見えてくるのは飛蚊症。双眼鏡持ってきたら見えたのかな。

 

(↓ 後日画像処理をしたのがこれ。やっと彗星の存在感が出てきた。)

 

グラデーションの空に浮かぶ細い月。

太陽のお出ましだ。左にニペソツ山、太陽はウペペサンケ山から昇る(ウペペサンケの長い稜線は角度的に見えない)。

夏の太陽ほどではなくても日が昇るだけで暖かい。

上ホロ山頂。

中央やや左の大きな白い建物が昨日ダメだった深山峠か。今日はギリギリ雲海を避けたかもしれない。うしろに雲あるけど。

雲海が薄く広がる。

太陽の高度が上がると光度が上がる。なんて。

足元にたくさんなっていたコケモモ。今日は凍っていない。

いやあ、綺麗だなあ。

右向くと緑、左向くと火口という見事な対比がこの山域の魅力。

上ホロカメ

ットク山の斜塔。

 

上富良野岳。なんであそこに山名つけたのかちょっと謎。

それにしても眠い。

パワーが残っていれば下のガレ場でナキウサギ探しもいい季節なのだが、もう下山することにする。

 

場所によっては霜が下りていた。

凍った木道はえらく滑るから気をつけるべし。

 

紅葉は富良野岳の中腹あたり。

山頂は枯れ葉。綺麗に見える山腹もよく見ると痛んで葉を落とし始めており、毎年のことながらピークは短い。というかもう終わりだろう。

 

あー、雲海ね。雲海は上から眺めるのが良いね。下に入ったらただの曇天なので。

 

さて、今日はこのまま帰って寝ることにする…のか?

 

なんか彗星が見られると。

 

筑紫山…じゃないや紫金山アトラス彗星が久しぶりの肉眼彗星になりそうだとか言われれば、そりゃ見たくなりますって。

 

全道的に快晴の予報。

明日は仕事の予報(予定)。

 

3秒ほど悩んだが、行かなきゃ見られないんでね。

方角は東南東で約100度、高度は5度まで見られればいいところか。

さすがに登山するわけには行かないので、富良野市街から十勝岳連峰越しに見られる場所…峠なら稜線は3度程度の仰角になるから行けるかな…

 

ということでやってまいりました深山峠。

なんと観覧車。

その割にライトアップはなく、意外と暗くて自販機もトイレもある。施設の分視野はイマイチだが、東方向の展望はよくてこれはなかなか…

 

山は雲の中。

ライブカメラでチェックしていたが今日は一日中ガスガスだった。明日晴れるからいいんだよ。

 

…zzz

 …zzz

 

寝付けないんだけど、ちょっと休憩。

十勝岳ライブカメラを見ると山のガスは取れて星が綺麗に見えている。いいねいいね…!

 

そしてキター!!!

???

 

いや星どこいった。

全天どん曇りやんけ

 

あ、これはあれだ。雲海。

 

確実に逃れる方法はただ一つ。高度を上げるしかない。

しかし十勝岳から離れて高度を上げられる場所はなく、結局望岳台方面に車を走らせるが…

ここは山が近すぎて仰角が大きい。オプタテシケの向こうに彗星がいるんじゃないか。いるんじゃないかなあ

 

今回は大敗北であった。

しかし、次の休みには必ず…!

 

っていうか今日仕事したら休みなんだよ。

ということは寝る時間がほとんどないまま次の作戦を展開するということで…

 

第2回 上ホロカメットク・アトラス彗星を追え

震えて待て!

月光。

ヌッカクシ火口の険しい地形が浮かび上がる。

…なんて言ってる場合じゃない。ふもとは晴れていても稜線は雲の中ではないか。大丈夫なのか?

 

8月中は全く晴れなかったのに、9月に入った途端に好天が続き、なんと4週連続十勝岳連峰である。体力とブログ更新の気力が尽きかけているが、行ける時に行っとかないとね。

 

十勝岳温泉の登山口から富良野岳へ向かう。

笹払いの登山道はひたすらに退屈で、地味なアップダウンと足場の悪さが体力を消耗させる。

 

渡渉地点。

振り返ると噴煙がすごい。いくらなんでも…なので半分くらいは斜面で発生するガスかも。

渡渉地点で。ってか同じ写真だなあ。

 

富良野岳・三峰山の分岐から。

行き先はガスの中。

このガスが霧氷の元みたいに寒い風に乗って流れていく。

稜線を境に水蒸気が発生。

 

月が明るい。

富良野岳山頂まで来るとガスを完全に抜けて雲の上。

山頂。

十勝岳も雲の上。左に美瑛岳も見えている。

旭岳。表大雪も良い感じだ。

原始が原に続くルート。ビーナスベルトが美しい。

上空は快晴。

山はガスの中。こういう時は…

ブロッケン現象!

流れる淡いスクリーンに後光をまとった釈迦如来自分の姿が。

太陽が上がるにつれて空の色が青くなっていく。

ブロッケン現象はしばらく出ていた。

黄金の時間帯。

しかし寒くなったなあ。

撮影に忙しくてグローブを取ったら手が冷たいのなんのって。

 

さて、今日は三峰山経由上富良野岳行きで下山しよう。

さっきまで見下ろしていたガスの中に突入!キラキラしてる。

霜なのか霧氷なのか、ところにより真っ白。

小さな氷の粒が美しい。

葉の一枚一枚に丁寧にまぶしてある。

同じような写真が続く。

紅葉が残っていて雪が積もる前。この写真を撮れる機会は意外と少ない。

日が当たったところからとけ始める。半々

シラタマノキ。冷凍

チングルマの果穂もガッチガチ

遅くまで咲き残るイワギキョウ

コケモモの実も冷凍。

水滴。水が液体でいられるうちはまだ秋。

振り返った富良野岳は青空…に見えるけど雲がかかっている。

三峰山近くで朝ご飯。サンドイッチを口にくわえると遠くにナキウサギが佇んでいた。黙って出てくるとか。たまごサンドを食べながら撮った写真。光線状態よくない。

カヤクグリもいつも通り。

時折ガスの中に入りながら三峰山、上富良野岳と回って下山する。

ヌッカクシ火口の縁を下りるあたりから完全にガスガス。上から見下ろしていた雲海に入る。

山麓はナナカマドの黄色が綺麗だった。

よく見ると痛みが激しく、遠目で見てきれいだねぇ〜と思っているのが良いと思います。それで十分なんですよ何事も。

 

いやいや、毎週登山できるのは喜ばしいんだけど、ちょっとブログ書くのとかめんどくさくなっちゃうよね…

 

しかし来週はついにアレです!紫金山・アトラス彗星!

どうなってしまうのか!?

三段山から帰宅して一休み。まだ晴れていたので軽装で調整池へ。

 

池の真ん中、遠くにアオアシシギの群れが休んでいた。

カモ類がめちゃくちゃいる。カモの合間にオグロシギも歩いている。

あー、スコープ持ってくりゃよかった。

ざっと見るとマガモ、オナガガモ、ハシビロガモが多い。地味なエクリプス。

ここから1羽1羽チェックしてシマアジを探すとか、マニアックな楽しみは低倍率の双眼鏡じゃ無理。望遠鏡があればやるのかと言われると…やらんか

 

すぐ近くでダイサギが採餌していた。

なんかこう…刃物みたいな頭をしている。

 

ボチャン、って。

小さい魚やエビを食べているようだが、この図体ではいくら食べても物足りないと言わんばかり。

小魚を捕らえた。もっと大きいのがいいなあと言っている気がしないでもない。

 

多くのバーダーが観察している足元当たりにシギの群れ。

 

タシギ。上からは覗き込めない位置で、ここからは遠い。

 

ヒバリシギ(右)とトウネン(左)。

 

ヒバリシギはよくこの表情をする気がする。トウネンとは似ているようで結構違う。

よく見ると虫がいっぱいいる。気持ち悪いから拡大はしないけど。

 

ム…ダイゼンかな。ちょっと茶色い気もしたが。

 

こちらはトウネン。

 

あ、オジロトウネンだ。

さすがにわからんか。拡大。

いや分からん。

コレです。

 

ということで、やはりここにくる時は望遠鏡が必要だなと思った次第です。

うーん…

 

 

薄明の直前に紫に色づく空。

肉眼ではまったくわからない。

それよりも黄道光がすごい。

 

という三段山。

 

雨が上がったが登山開始を躊躇するくらいの霧。

 

と思ったがどんどん晴れてきたのだ。

ちょっと歩いて三段の沼(馬足洗沼)につくころにはこんな感じ。

月が明るく、ちょっと明るく調整したら昼間の写真みたい。風があり、肌寒い。

 

帰りの昼の画像だが、ビショビショの笹被り。

上は化繊にハードシェルで問題はないのだが下がまずかった。

ソフトシェルである程度の撥水はあるものの、やはり濡れてしまう。冷たい風に吹かれて停滞時に辛くなってしまうのだった。

 

なにはともあれ三段山山頂。

富良野岳の上にもうすぐ満月の大きな月。

低くなってくると黄色みが増す。ほんのちょっとの差なのにね。

 

月光に浮かび上がる十勝岳と振子沢噴気孔群。手前の稜線は大砲岩に続く尾根だ。

富良野の市街地には雲がかかっているようだ。

手前にも低い雲があり、風に乗ってどんどん動く。

 

大砲岩と上ホロの上にオリオン座。

噴煙とガスが薄くかかり、少しぼやけた感じの空。

 

薄明迫る時間。十勝岳から右上にむかって黄道光が伸びる。十勝岳山頂手前には御来光狙いだろうか、登山者のライトが見える。

低空が変な色だ。

もしやこれが低緯度オーロラなのか。肉眼では全く確認できないが…

 

薄明がはじまったらもうわからんよね。登頂おめでとう知らない人。

 

それにしても風が冷たい。一段低い場所にある三段山でこれだから、主稜線上は尚更だろう。

富良野岳とビーナスベルト。

ぼんやりと明るくなってくる。日の出は山の向こうからだから、ここからは見えない。

 

ザックの表面が凍りついていた。地面には霜柱。

 

まだ紅葉が始まったばかりの草木だが、一足先に細かい氷を纏う。

 

日が出れば気温はどんどん上昇して下山の頃には青空が爽やか。

見上げる三段山。薄いガスが出ているが気持ちのいい晴天だ。

 

真っ赤になった気が早いウラジロナナカマド。これから紅葉が進むだろう。ここからは駆け足で季節が進む。初雪ももうすぐのはずだ。

 

秋の連休の好天とあって早朝にもかかわらず駐車場は満車だった。

 

でももう帰るよ。下山でびしょ濡れだもん…