2019年7月19日(金)午後6時56分頃 さいたま市中央区/さいたまスーパーアリーナ付近

2.東京18:36発→仙台20:49着 新幹線やまびこ217号/仙台行き E621-19
さいたまスーパーアリーナを横目に見ると、そのままもう少しで大宮に停車する。ここまでが3年半前(2016年1月)に、新幹線として見ていない景色だ。
もも「で…、今度は右見てないからってね。」
さく「あ、前って左だったっけ?」

大宮までにある程度座席が埋まってきた。ここからは上越・北陸新幹線が分かれており、東北新幹線も線路容量に余裕が出てくる。外を見ると、どうやら雨が降っている模様。
さく「これ、野球も雨だったらどうしよ…?」
もも「さあ…?そのために2日続けたんじゃないの?」

ここからは速度も上げていく。乗っているのは『やまびこ』なので、宇都宮まで最高速度は240km/hとされていた。夏至を過ぎた時期に午後7時を回っており、周囲もすっかり暗くなってきた。
なぎ「…食べようか?」
めぐ「じゃあ、そうする。」

(S)チキンカツオムライス~デミグラスソース~(エキュート京葉ストリート/東京京鳥) 900円
持ち運ぶ際に型崩れしたのはご愛敬。少々高価格なものだけあって、さすがのレベルを見せてくれる。チキンカツは小ぶりながらも、厚みがしっかりして食べ応え十分。デミグラスソースはトマトなど野菜の酸味が強く、ラタトゥイユとかそういう系かと…。
なぎ「そういやあった、大阪のヘルメット。」
めぐ「またつながっちゃった。」

小山は通過線を挟んで、2面3線式というホームの形。この区間は東北新幹線の"モデル線"として、先行完成後の走行試験に用いられていたらしい。
さく「なんでも、青いまま緑じゃなくって。」
もも「え、そうなの?東北に青なんか、全然。」

宇都宮で結構な乗客が下りていく。相対式ホームに通過線という、新幹線の途中駅らしい構造。
もも「ここだったら下も、グリーン車とか使えるんじゃ…?」
さく「多分違うよ。時間短いほうとか、座りたいんでしょ。」

ここからは『やまびこ』の最高速度が275km/hとなる。また2024年3月改正後は『つばさ』連結便もE5となり、一部は最高300km/hとなった。外の景色はすっかり見られない…。
なぎ「あきらめろ、さっきの話だって全部。」
もも「はいはい、失礼しました。」

(S)若鶏のチキン南蛮(エキュート京葉ストリート/ツカダファームトーキョー) 480円
塚田農場自慢のチキン南蛮を、持ち帰りパックにてご提供。甘酢たれのかかった鶏唐揚げは、冷めてもそのままで個性をいかんなく発揮。そこへタルタルソースがかかれば、相乗効果でさらにパワーアップ!
めぐ「じゃあ次、ヘルメットの唐揚げをね…。」
なぎ「そんなん安直すぎ。」

那須塩原も2面3線式に通過線というホーム構造であり、島式ホームはこちら側となる。通過を待つため少々停車するが、ここまででほとんどの乗客が下りていったらしい。
めぐ「ごめん、ちょっとゴミ捨て。」
さく「ああ、食べ終わったならついでに。」
なぎ「お前は自分で行け。」

農家を"和モダン"にリノベーションし、その廊下のように仕上げたデッキはなかなか美しい。仕切りドアのガラスにも稲穂が描かれ、なかなか凝ったものだ。ゴミ箱はE3の0番台にあったとされる圧縮装置がなく、シンプルにして大容量なものとなっている。
めぐ「…これさ、やっぱり乗り足りなかったし。」
さく「ああ、やっぱ全部そうだよね。盛岡から仙台のノンストップ1回だけじゃ。」

ひとまずメインはご馳走様。さあ、もう1品は何を選んだのか…?

(S)東京かみなりや5個入り(エキュート京葉ストリート/東京かみなりや) 700円
2019年当時は東京駅限定で、通販もやっていなかった土産物。店頭の呼び込みに誘われて購入。米粉入りラングドシャとふわふわクリームが、ナッツやゴマとともに絶妙な食感を奏でる。東京銘菓『雷おこし』とはあまり通じておらず、雷様の角を形にしたもの。
もも「さーて、これをどうするのかしらね…?」
なぎ「食えってんだろ、今からどうせ。」

手出ししているうち新白河に差し掛かっており、宇都宮と同様の相対式ホームと通過線を有している。反対側ホームには団体客が待ち構えていた。
めぐ「あそこ、なんか体育館じゃないけどオレンジの。」
さく「あー、なんか屋根も骨組みだけ。」

小分けパック入りの『東京かみなりや』。箱から食する分だけ取り出し、残りは温存することもできた。
さく「だからって全部食べんでも…。」
めぐ「このクリームがね…。」
なぎ「わかったわかった。」
その後は閉業したらしい。また2020年にどういうわけか、愛知県蟹江町の工場直売という形式で回ってきたことがある。

郡山は那須塩原と同じホーム構成。福島は2面4線式に通過線といった組み合わせで、山形方向へ分かれる線路は実質単式といったもの。またやまびこ217号は不思議なもので、白石蔵王だけ通過する。
さく「そういえばそうだった。」
めぐ「前乗ったのって停まったし、そこが…。」
もはや旅行班は自由な姿勢で過ごすことができ、残り短い乗車時間を各々好き勝手に。最高275km/hと微振動に揺られ、少々の眠りにつく。

東京から133分かけて仙台にたどり着いた。隣はこまち37号がすぐさま入って、E6同士の並びが実現。連結するはやぶさ37号は青函トンネルをくぐって、北海道上陸を果たす最終便となる。
さく「これもなかなか壮観っていうか。」
なぎ「時間ちょっとかかるぐらいがちょうどいいもんだからな。」

次に北海道へ足を運ぶ際も新幹線。実現するのは2022年5月になるのだが、当初からそれだけは決めていた。
(つづく)