2025年9月27日(土)午後4時45分 愛知県新城市/本長篠駅


 今回は『新城・本長篠往復きっぷ』の北限となる、飯田線の本長篠駅を見ていこう。


 2025年9月現在は幅が狭い島式1面2線のホームとなる。今後駅の改良を受けることとなる理由に、ホーム幅が狭く危険なことは記載されていない。あくまで付近に宇連川が迫っており、災害対策のためだ。


 駅舎へは構内踏切を介していく方式で、こちらも完成後は線路を渡る必要がなくなるのだ。ICカード用の端末が新しく設けられており、ICカードが利用可能となるのはここまでとなる。


 かつてはJR東海の子会社による業務委託だったのが、2012年からは新城市による簡易委託となった。このため窓口の営業時間は短くなり、改札も行なわれていない。


 今回は駅舎が解体される前に、かつて降りた本長篠の駅舎を見たかったのだ。9月時点でとりあえず駅舎らしい駅舎として、形には残っているようだ。


 駅前から通じる道路は幅が狭く、商店街とするほどの店もない。これも2005年当時からおそらく変わっていない風景だ。


 駅から歩いて少々。国道と交差する箇所に隣接してバス用スペースがあり、豊橋鉄道バスなどこちらを発着している。バス専用であるため、一般車両はスペースへ入らないようにしよう。


 本長篠駅前のバスターミナルとあるも、それらしい建物は窓口の営業から撤退していた。このため2025年9月現在は単に待合所としてのみ利用されている。


 国道と交差する箇所の名前は、直球に直球で『長篠』となる。消えかかった案内標識には県民の森9km、鳳来寺山頂8kmとあった。駅前から鳳来寺山頂へのバスは11月にしか運行されないらしい。


 さらに付近では国道151号が国道257号から分岐している。かつては国道151号が豊橋市から飯田市に向けて直進できるなど、インターチェンジらしい形状を思わせていた。信号が設けられないまま現在は丁字路となり、痕跡が残っている程度となる。


 国道257号を浜松方向から見た場合、突き当たりを左折するようになりつつ実際はきつく左カーブしている。


 駅に戻ったところで、改めて本長篠の駅舎について。2025年まで使われてきた木造駅舎は順次解体が進められており、ホーム改良と同じくして新しく駅舎が設けられる。簡易委託となった現状なので、新駅舎は簡素にまとまることだろう。


 踏切を渡った先は山間らしく、建物も家が少々あるぐらい。先述したように宇連川が近くを流れており、川沿いに余裕はないのだろう。踏切を渡らないならばアパートなどがあり、駅に近いことで利便性もおそらく高い。


 そろそろ帰りの時刻となった。最後の最後に駅名標を見ると、ICカード対応後も駅番号が入っていなかった。
(20周年の第20弾!青空フリーパスの旅 つづく)