今回もちょっと…、足元のそこそこフェチいネタ。

 

171.体育のマット運動の際裸足にさせると学校とさせない学校がある。その違いは地域差によるものか、教員個人の裁量なのか。あるいは他にあるのか

マット運動時の「裸足/着靴」ルールが分かれる要因
 体育のマット運動で裸足を義務化する学校と、ソックスや体育シューズを許可する学校があるのは、単純に「地域差だけ」でも「教員裁量だけ」でもありません。主に以下の5つのレイヤーが絡み合って、校内ルールが決まります。

1.文部科学省の指導要領・手引きレベル
学習指導要領( 体育科)ではマット運動を「基礎的・基本的な動きを養う領域」と位置づけ、安全・衛生面を考慮しつつ教員が判断するよう規定。
小・中学校体育(運動領域)まるわかりハンドブックにも「履物は素材・環境を踏まえ、必要に応じて適切に判断すべし」とあり、裸足義務の明文化はされていない。

2.地方公共団体(教育委員会)レベル
各都道府県・市町村教育委員会は「校内安全マニュアル」「事故防止ガイドライン」を策定。
地域の気候(寒冷地なら裸足NG)、学校保険委託業者の指導、感染症対策などを踏まえ、裸足かソックスかを指定する。

3.学校(校長)レベル
校舎・体育館の床材やマットの種類によって摩耗・滑りのリスクが異なるため、校長判断で着用ルールを設定。
保護者への説明責任や保険適用要件(裸足時のけがは補償対象外になる場合も)を勘案し、統一ルールを決める学校もある。

4.担任教員(現場)レベル
生徒の発達段階や体格差、足裏の状態(角質・湿疹・水虫など)を見て、個別に裸足・着靴を判断。
教具の設置状況や当日の気温・衛生状態から「安全第一」でその場のルールを変える場合もある。

5.その他の影響要因
メーカー推奨の「専用マット用ソックス」や安全チューズなど、用具側の仕様に合わせる学校も。
新型コロナウイルス禍で「裸足による直接接触」を避ける動きが強まった地域も。
校内外の事故訴訟・保険事例から得たノウハウが、自治体マニュアルへフィードバックされる場合もある。

まとめ
 マット運動時の裸足/着靴ルールは

文部科学省ガイドライン(全国共通)
地方教育委員会マニュアル(地域差)
校長・学校運営(学校差)
担任教員の現場判断(教員裁量)
用具・衛生・保険などの周辺要因

が互いに影響し合って形成されています。 「地域差か教員裁量か」で二択にしがちですが、実態は多層構造です。

 

 

 次は「ルール統一に向けたベストプラクティス」や「校内マニュアル作成時のチェックリスト」を深掘りしましょうか?

個人的には…

 まあ…、何かと気になったということ。これ以上は言わないでおく。
(おわり)