2025年7月20日(日)午後6時頃 大阪市中央区/大阪難波駅

(M)北大阪急行・大阪地下鉄運賃:箕面萱野→なんば 530円
 改札を出てからは案内に従い、近鉄(・阪神)の駅へ向かおう。元々今回は近鉄で『ひのとり』か、急行同士の乗り継ぎという両極端な選択だったりする。とりあえず特急券に空きはあるだろうか?

(現)近鉄ひのとりレギュラー特急券:大阪難波→近鉄名古屋 2130円
 名古屋へはちょうどよく『ひのとり』があり、レギュラーシートは比較的埋まっていたものの空きがまあまあある。プレミアムシートは空いてなかっただろう。名古屋着は午後8時半頃で、夕食をどうすべきだったのか…。


 待つ間、近鉄で久々となる一般車の新型『8A系』が入ってきた。これまで一部("シリーズ21"など)を除き使われてきた赤系塗装が継承されつつ、前面形状はこれまでにない新しいものとなる。第1期は奈良線や京都線の系統へ投入され、4両編成は普通から急行まで幅広く使われるようだ。


 いわゆる"L/Cカー"となる車内は、これまでとまた異なる雰囲気を有している。回転式クロスシートをロングシートのように配置することが可能なほか、部分ごとに配置を切り替えられるようになった。また1両につき2か所ほど固定型の『やさしば』を設け、大荷物持ちの方が使いやすくなっている。


 座席もこれまでの同等なモノと比べて、座った感がよくなっている。モケットは花柄となり一般席は赤系、優先席がオレンジ。固定型の『やさしば』は芝生をイメージした緑系となる。また窓のロールカーテンはフリーストップ式なだけでなく、ロールアップする機能も有していた。


10.大阪難波18:20発→近鉄名古屋20:29着 特急ひのとり318/近鉄名古屋行き 近鉄80214
 ということで、いよいよ2021年11月以来となる『ひのとり』へ。メタリックの混じった深紅塗装が目に引く外観は、近鉄特急の中でも最高級なブランドとなる。


 ドア位置は一般車両に合わせており、デッキ部分が広く取られることにもなった。5号車にはロッカーがあるほか、応接間のようなフリースペースがあった。


 大阪難波から鶴橋にかけては難波線を地下で進んでおり、鶴橋で地上に出てから奈良線と大阪線が分かれていく。車内から発車案内はよく見られなかった。


 そこそこ埋まったところで鶴橋を出ると、この便は大和八木にも停車していくタイプとなる。7月後半に午後6時半となり、夕暮れの都会から次第に離れていく。


 しばらくすると高安の車両基地が右に見られる。名古屋線の富吉がそうであるように、急行用車両による短距離便も回送を兼ねて設定がある。結構車両が何をメインにするのかでタイミングなど変わってくる。


 停車駅が多い系統の特急は鶴橋(一部、布施)から大和高田まで停車しないのだが、快速急行も鶴橋(布施は全て通過)から五位堂まで無停車とあまり変わらない。その間、山を1つトンネルなどで越えている。


 追加で停車した大和八木から乗ってくる客もそこそこ見られ、降りる客もそこそこいた。隣では宇治山田行きの快速急行が待避しており、5820系(L/Cカー)の6両編成に少しだけ空きが見られるようだ。


 大和八木からはいよいよ津まで停車しない。名阪系統の停車駅が多い特急も、実はこの間通常の途中停車駅は名張だけだったりする。


 定期で桜井に停車する特急はおそらくなかっただろう。ここからは本格的な山越えとなり、急行は桜井から榊原温泉口まで長い各駅停車区間となる。


 さて『ひのとり』ではプレミアムシートのデッキに、挽きたてのホットコーヒーや菓子類などを無人販売する"カフェスポット"が設けられる。対面での車内販売は登場当初から行っていないため、その代替と考えれば早いか。モノはレギュラーシートの客も購入できる。


 暗くなりながら山深くなっており、そろそろ室生口大野を通過する頃か。肉眼ではそろそろきつくなり、デジカメではまだまだ景色を収められる。そこへタイミング悪く、反対方向に来てしまった。


 奈良県から三重県に入っていくのはどこからだっただろうか?外の景色を見れば、この辺りは周囲が開けている。


 名張から桔梗が丘にかけては住宅地として開発されたところだ。しかしここから名古屋へ出るには遠く、大阪も距離を有しており利便性はあまり高くなかったらしい。


 気付けば青山町を過ぎており、西青山から東青山にかけて長大なトンネルを通っている。夜間撮影に順応したデジカメも、いよいよ収まるには苦しくなってきた。


 しばらく寝つつ、津から名古屋も途中無停車で一気に進んでいく。間接照明を多用した車内でありつつ、照明などはこれまでの特急車両から継承されてきた配置となる。リクライニングは結構深く座面もスライドするほか、バックシェルを有するため後部の心配をすることがない。


 大阪難波を出て129分。快適に充実した復路を過ごし、車内だけもう1度収めておきたい。座席そのものはモノトーン調となり、壁面の木目模様と対比すれば結構合うのかもしれない。


 5番線に到着した折り返しは回送となった。


 最後にここまで乗ってきた『ひのとり』の前頭部を見よう。よく見れば2階建て車両のような形状をしており、準備工事を施した構造なのかもしれない。おそらくは下階部分に機器類を収めているのだろう。


(M)近鉄運賃:大阪難波→近鉄名古屋 2860円
 さあ、帰ってきたところで午後8時半。大阪難波で何も買うことがなかったため、夕食にはありついていない。開いている店も限られてくるので、何か探したい。ということで、夕食はカレーをご馳走様。(詳細は別記事を参照。)


 今回のノープラン大阪日帰り旅行はこれにておしまい。ちょっと今回もカネがかかっているし、8月は鉄道系から一旦離れていくことになりそう。

11.名鉄名古屋21:27発→須ケ口 急行/名鉄一宮行き 名鉄9659
 休日の津島線は日中以降、名古屋本線の急行から接続を受けることとなる。須ケ口で乗り換えることを手間としつつ急ぐのか、時間をかけてでも乗り換えずに帰るのが正しいのか。

12.須ケ口21:39発→木田 普通/弥富行き 名鉄5062
 おそらく毎時4本となる時間帯は、弥富行きが名古屋本線からの直通だろう。そうなれば吉良吉田始発となり、急行となる間は途中待避を行わない。まあ、座れはした。
(2025年の大阪にA乗り鉄旅 おわり)


ビーちゃん「ちなみに急行乗り継ぎにした場合は伊勢中川の段階で午後8時半になろうとしてましたので、直で特急『ひのとり』は正解だったようです。ここまでありがとうございました。」