以前"スタジアムという名称から規模に幻想を抱きすぎたかもしれない"という旨をAIに問うたところ、名称がもたらすイメージは時に現実以上の期待や幻想を膨らませるものという見解を得た。
名称の響きから壮大な規模や盛大なイベントが展開されることを期待させるが、実際にはそれほどの大規模さや派手さが伴わない場合もある。プロモーション戦略やブランディングの一環として意図的に使われることもある一方で逆に過剰な期待を抱かせ、実際の体験がそれに追いつかないと感じる原因にもなりかねまない。…などということ。
ということで、皆さんは『伊東スタジアム』という名称からどうイメージするだろうか?それなりの規模か、そこまででない規模なのか。初見ならば前者という方も多いのだろうが、当然後者の方もいる。初見でなく、名称の時点で"地獄の伊東キャンプ"という方もいるだろう。
実際は1950年代においても"スタジアム"としては規模が貧弱であり、プロ野球の1軍公式戦はごく少数が開催されたに過ぎない。一方で首都圏から遠くなく温暖な気候から、プロ野球では練習や合宿に多く使われていた。
隣接地にある『ホテル伊東スタジアム』による運営であったため、当初から合宿とのセットが前提だったのだろう。選択肢に挙げた"地獄の伊東キャンプ"は1979年オフ、長嶋茂雄監督(読売)によって行ったもの。これが秋季キャンプの始まりとされる。
老朽化の進んだ1990年代には使われなくなり、2004年頃に構造物を解体。跡地は老人養護施設となったらしい。また伊東市の野球場そのものは市によって新しく設けられ、現在は軟式で使われている。
ということで本題。もしも一定水準以下(例えば収容2万以下及び単競技のみ対応)の競技場に対して、"スタジアム"という名称の使用を禁じたならばどうするのか。但し命名権の都合上、企業との契約期間満了までは"スタジアム"を許可するとしたい。
というのもサッカーの本拠地が"スタジアム"を名乗りすぎて名称が乱立し、加えて2002年にFIFAワールドカップが開催されたことで規模共々拡大。イメージも拡大してしまったのだ。
以降サッカーの需要は縮小傾向が見られ、チーム数は反比例するように拡大が進行。小規模なのに"スタジアム"も乱立しており、さらには昨今の諸問題が噴出しイメージも悪化してしまった。
そもそも"野球場"との比較対象がおかしい。野球"場"は一般人が利用できる程度のモノが含まれるとされるのに、サッカー"スタジアム"は名称のイメージから一定水準以上でおそらく"サッカー専用"という要件が求められる。これでは後者の数が少なくなるのも当然だ。
野球はといえば2004年のプロ野球再編問題を契機に、低迷していた人気が回復傾向とされた。特に2013年以降は(以下略)。
アメリカのメジャーリーグベースボールで名乗るは、ヤンキー・スタジアム,ドジャー・スタジアム,カウフマン・スタジアム,ブッシュ・スタジアム,エンゼル・スタジアムぐらいか。いずれも伝統的に用いられている名称だ。日本プロ野球でも"フィールド"や"パーク"などの名称はアメリカ由来だろう。
また近年はバスケットボールやバレーボールの人気が拡大。本拠地については"アリーナ"を主に名乗っている。もちろん屋内型全天候施設であることから多目的性はこちらが勝り、大規模施設で収容1万程度なことから(以下略)。
ってか、陸上競技場を間借りしてきたこれまでの…?
(おわり)