2025年6月28日(土)午後3時31分 岐阜県郡上市/みなみ子宝温泉駅


5.北濃14:05発→美濃太田16:37着 ゆら~り眺めて清流列車2号/美濃太田行き ナガラ601
 みなみ子宝温泉は駅名にあった温泉が閉業しており、6月時点では無人駅だけが残っている。営業していた当時に出向いていたならば、温泉も十分に選択肢としてなり得たことだ。調べれば移管先を募っており、9月の再開を目指しているという。


 たぶん8箇所目となるのが、緑多き自然の風景と清流。青空もしっかり映えており、赤い鉄橋が思った以上にいい画となった。


 日本まん真ん中の駅、八坂。停車する前に看板を通りすぎてしまい、なんとか収められた格好だ。停止位置も読めず、タイミングが図れない。


 道の駅『美並』の最寄りとなる、木尾と書いて"こんの"と読む駅は右にホームを有している。この辺りは読み方がややこしい駅名が続くらしい。


 そしてラストの橋梁を通過する。これにて合計9箇所を制したこととなり、減速してくれたおかげで分かりやすくタイミングを図ることができた。


 湯の洞温泉口からは通常の列車となる。駅名に反して駅から見られるのは、木造の待合所と公民館に反対側から見られる藤棚ぐらい。温泉も駅からはそこそこ距離を有しているため、姿を見られない。


 美濃市まで下ってきた。ここからは沿線人口のそこそこ多い平地を進んでいくようだが…、もう1つだけ山間らしい区間を挟んでいたりする。


 美濃市で少々停車するので、ここでも少しばかりホームに出ておこう。美濃市の駅は土盛りの高架上に島式ホームを有しており、駅舎へは階段を下りることとなる。


 北濃からここまで、長良川と共に山々を下ってきた。側線に留置されているナガラ305は貨客混載の装飾がなされており、車内はクロスシートとなる。岐阜県の第3セクター路線はロングシートの通路部分にテーブルを置いて"食堂車"とすることが目立ち、クロスシートは扱いづらいのかもしれない。


 反対側に入ってきてから、こちらは美濃市を発車する。かつての名鉄美濃町線は、長良川鉄道より低い位置を通っていたのだろう。


 松森と関市役所前は名鉄の廃止された代替として設けられた駅となる。関市役所はホームと反対側に構えているため、車内から双方を収められない。


 関では本社などを構えることから、乗務員が交代してから発車する。さて名鉄は新関から美濃まで廃止した後、長良川鉄道で代替できるよう関の駅へ線路を設置。しかしそちらも2005年に廃止されており、現在は痕跡だけが残っている。


 北濃から長く郡上市を進み、美濃市を経て関市から富加町。そして美濃加茂市へ入っていけば、ゆら~り眺めた清流列車の旅もそろそろ終わる。


 北濃からの復路は往路より時間をかけ、152分で美濃太田に到着。最後にここまで乗ってきた、オールロングシートの車内を見よう。濃い木目の壁面にLED照明は近代的ながら、国鉄一般列車を思わせる青系の座席モケットが特徴だ。


 線路は美濃太田で途切れており、JRと繋がっていない。調べれば2006年頃に"渡り線"が撤去されたらしく、以降は原則として長良川鉄道が保有する車両のみとなる。このためか美濃太田では単線の単純折り返しとなるようで、乗ってきたナガラ601は再度北濃行きとなる。

 さあ、ここからはどうするか。名古屋へは多治見経由と岐阜経由があり、往路と同じ多治見経由が短距離であるため運賃も安い。何ならいっそ、大阪まで狙ってもいいのかもしれない…。


6.美濃太田16:46発→関17:05着 普通2015/北濃行き ナガラ601
 今回は"ざつ"にフリー乗車券を有効活用しようと、関まで折り返していくこととした。乗り込むは先ほどの折り返しにして、3度目となる国鉄急行色のオールロングシート車両。新車らしくカラーLEDの行先表示を有するも、定期列車は普通のみとなるためあまり活かされないかもしれないか。


 ここから関までは、最初に収められなかった景色を少々としよう。富加町から関市へまたがる川は長良川にあらず。


 岐阜県刃物会館から改まり、新しく『せきてらす』が開業した。合わせて駅名も『刃物会館前』から『せきてらす前』へ改まっている。停車前に収めたことで、今回の撮影ネタは全て完了した…。
(つづく)