2025年6月28日(土)午後0時51分 岐阜県郡上市/郡上八幡駅
4.美濃太田11:35発→北濃13:40着 普通7/北濃行き ナガラ601
郡上八幡での下車が多かった。郡上おどりで知られるこの地は路線でも重要な拠点となり、始発や終着となる便も多い。見ていくのもよかったことだろうが、今回はあくまで完全制覇を優先したい。
郡上八幡から白鳥までは国道156号で19km。高速のインターはほど近い位置にあった。白鳥から福井県大野市は国道158号が土砂崩れらしく、通行止めとなっているようだ。
気付けば美濃太田から片道1400円を上回っており、フリー乗車券で単純往復するだけで元が取れてしまっている。さて郡上市は郡上郡にあった町村が合併したもので、駅名標も"郡"から"市"に上貼りしてまとめていた。
意外と『山田』という駅名は他に思い当たらない。ぎふ大和のインターとパーキングは近い位置にあり、名古屋(一宮)方向のパーキングは飲食や売店などあるため外から利用できるのだろうかと…。富山(高山,小矢部砺波)方向はトイレのみとなる。
徳永はホーム1本のみの無人駅にして、造りのしっかりした待合所を有している。ここから乗ってくる客が思ったより多かった。
相対式ホームを持つ郡上大和では先に交換相手が入ってきていた。あちらのナガラ602は国鉄一般気動車向けとなる朱色で、長良川鉄道では柿色から『パーシモン美濃里号』と称される。
さて引き続き清流たる長良川と共に上っていくのだが、その源流はどこにあるのだろうか?東海北陸自動車道(高速道路)も引き続き並行して標高を上げており、こちらは勾配が長く速度をあまり上げていかない。
大島の待合所はポツンとしたコンクリート平屋建てで、こちらも駅の設備としてはあまりないかもしれない。
高速道路の高い橋台が姿を現した。何かと見れば"料金所"の案内標識があることから、中部縦貫自動車道の構造物だったり…。現在は白鳥から油坂峠まで無料で開通しており、油坂峠から九頭竜湖の建設が進められている。
美濃白鳥にいたのは観光列車『ながら』の1両だった。相対式ホームを持つのはここまでとなっており、ここから先は単線のまま北濃へ続くらしい。そのため、運転士に通行可能なことを示す"スタフ"が渡される。
白鳥高原という駅名からして確かに標高は高いらしく、空を見て雲が近づいたような"らしい"感覚を得る。周辺は家々が少々という程度で降車もなく、まだまだ結構残る乗客はそのまま北濃まで通して向かうのだろう。
白山長滝を出ると、いよいよ残すは1駅のみ。道の駅『白山文化の里長滝』は、こちらも駅からあまり遠くなさそうだ。
美濃太田から72.1km、125分かけて北濃に到着した。現在は島式ホーム1面の1線のみを使用しているも、駅には転車台が残るなど往時の名残を感じさせた。
線路はここで途切れている。計画ではここから九頭竜湖を経て越美北線(JR西日本のまま)と繋がり、越美線として福井まで結ばれることとなっていた。その後はバスで結ばれるなどしたものの、2002年以降現在はバスも途切れることとなった。
駅名標は長良川鉄道オリジナルの仕様となる。色使いは国鉄由来からかシンプルにしつつ、ゴシック体は国鉄と異なる新しいモノ。JR東海と同様、県と市町村と名称も入れられた。駅番号37は美濃太田を0にした通番で、整理券番号と同じだ。
そんな北濃は駅として無人になっており、改札は常時開放されている。かつての駅務室に飲食店が入っており、少しばかり気にさせてくれよう。
外へ出ると駅前にちょうどよく、ひるがのスキー場行きのバスが入ってきた。北濃の駅からバスに乗り込む客はおらず、そのまま発車していった。
駅舎は開業当時からと思われる木造平屋建て。入居する飲食店のメニューを見ればそこそこあり、時間が合えば選択肢になり得たのかもしれない。もっとも営業時間が短く北濃着の本数も少ないため、狙うには入念な計画を立てて向かわねばならない。
駅前を通っているのは国道で、長良川と共に山々の景色を味わうこととなる。周辺に建物は少なく、店はほぼ駅に入る飲食が全てといったところか。
今回は昼食の確保に苦心することを見越し、JR名古屋のコンビニ売店であらかじめ購入している。おにぎり系2個の詳細については別記事で取り上げておこう。復路は近日公開。
ということで岐阜県の鉄道路線、完全制覇達成!
(岐阜県最後の完乗へ!長良川鉄道の"ざつ"な旅 つづく)