https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044288.pdf
 JR東海は民営化以降に東海道本線の快速用として運用されてきた、311系電車について6月末をもって定期運用の終了が発表された。


 1989年に登場した311系はJR東海の一般車両として、初めて最高120km/h運転を実現。4両編成15本が投入され、313系が投入されるまでは"顔"として快速運用を連日こなし。以降は313系と共に、普通から特別快速まで多様にこなしてきた。


 外観そのものは211系に準じた3ドアステンレス車体にして、内装は213系にも通じる転換式クロスシートを搭載。一般車両ながら公衆電話まで備わっていた。高速性能と共に快速主体の運用から、まさしく"顔"となっていた。


 何よりハイグレードぶりを見せたのは、車端部にあったLED式案内装置だろう。何せデジタル時計が付いていたためだ。時計そのものは表示部を見るに、登場当時はサイズが大きかったらしい。その後現在のサイズとなり、7セグメント式からドット表示となる。

 老け込むには早いといううち時は流れ、登場から早36年。315系が投入されて以降は退役が進み、2025年5月まで生き残るは3本だけ。そしてこの度、6月末をもって運用が終了することとなった。

 7月12日のツアーがそのまま西浜松への回送を兼ねる。最後まで残る311系はG1編成とG11編成とあり、最終運行までヘッドマークなど装飾がなされ。引退走行となるツアーでは8両編成となる。このことから、G15編成は先に退役する見込み。

 かくしてひとつ、時代が終わっていく…。
(おわり)