名古屋市営地下鉄名城線・名港線用の新車について、入札の告示があった。現在使用されている車両は2029年度に登場から40年が経過することから、その置き換えが目的となるのだ。


 新形式は東山線や鶴舞線の前例に倣って、N2000となる。現状の仕入れた情報であり変更の可能性はあるものの、これまで主流だったステンレス車体から一転してアルミ製となるという。


 さて鶴舞線のN3000は1編成のみが日立製作所(笠戸事業所:山口県下松市)にて製造され、アルミ車体となった。2本目以降は日本車両製造(愛知県豊川市)によるステンレス車体となり、以降全編成が同様となる。

 元々N3000は車体構造そのものの設計自由度が高く、車体設計が大きく異なっていても共通部品を採用するため同一形式にできていたのだ。しかし公共交通の基本は各社からサンプルのように導入を図らず、その都度入札を図って調達するのが一般的。コンセプトは入札制度と合わなかったのだろう。


 ところで日本車両製造によるアルミ車体は新幹線のほか、東京地下鉄の1000系,2000系で実績がある。東京地下鉄は近年アルミ車体のみを新規で投入しており、日本車両製造や日立製作所のほか近畿車両,川崎車両も製造を担っている。

 今回の情報では名古屋市交通局もアルミ車体と指定することで、日立製作所(,近畿車両,川崎車両)も入札可能としたのだろうかと。


 肝心の仕様についてはこれまでと大きく基本が変わらず、車体材質以外は東山線のN1000から車外行先表示をカラーLEDにする程度と考えらればよさそう。将来的には現行の直流600Vから、東京地下鉄丸ノ内線よろしく750Vへ昇圧を見越している。
(おわり)