春も近い3月、突然の結構な雨に見舞われた。春先に晴れれば暖かさも感じられるところ、雨となれば寒いまま。濡れてしまっては余計に寒い。予報ではもっと後の時間だったはずであるため、雨具など持ち合わせていない。こうなれば上はもちろん、足元もしっかり濡れてしまう。今回はそういう話。

 帰り道であれば最悪、帰ってしまえば何ともなるだろう。学校へ行く途中だったならば、どうなるのか。私(ひな)はまさに朝から雨で濡れ、足元が重く気持ち悪い。教室に入ると、先に友達のユンちゃんがいたのだが…。

「あれ、ユンちゃん…。足…。」

 ユンちゃんは生真面目な性格なこともあってかいつも靴下を履いており、少なくとも学校内で普通に過ごしている限り"それ"がないことは想像つかなかった。ところが今日の雨でやはり濡れたのだろうか、あるはずの"それ"がない。

「…やっぱり変かな?」

 私たちの学校に上履きはなく、靴を素足に直で履いているユンちゃん。彼女の肌は白く、足の甲も見られて何となく想像してしまう。機会があって靴下を脱いだとき、とても恥ずかしがっていたのを覚えている。


 ユンちゃんは足の形が気に入っていないらしい。私から見た印象は、確かに足指は短かった。しかしそれが彼女らしい独特の可愛さとなっていると思え、何よりその白い足の甲はとても滑らかそうできれいなのだ。

 私も正直、この場で靴下を脱ぎ裸足というのは抵抗がある。恥じらうまま濡れて気持ち悪いままなのか、脱ぎ捨てて解放されたいのか。気づけば足に手をかけ、濡れた靴などを外して"中身"を露わにしていく。

 冷え切っていたことで、裸足になった裏はいつにも増して赤みをさしていた。得られたのは重みから解放された感で、恥じらいより勝っている。それを見たユンちゃんも、履いていた靴を脱ぐ。

「なんか…、色っ…。」

 短い足指に色気がないという彼女とは対照的に、私は"彼女らしさ"を味わっている。白い素足が濡れて冷えたことで、赤みをさす部分が強調される。いつにもまして色気を感じられ、かわいさも美しさも増していた。

「じゃあ足の裏、見てください…。」

 ユンちゃんの裸足裏は赤く色づき、すっかり蒸されたことですごく柔らかそうだ。足の指がピクピク動き、私を誘っているかのようでもある。彼女も彼女で、目のやり場に困っていた。お互い、足フェチじゃないか。


 今日1日、学校でのことが頭には入ってこないだろう…。その後のことは考えるのも面倒なので、ご想像にお任せする。
(とりあえず今回はここでおわり)