2024年11月9日(土)午後3時6分 北海道川上郡標茶町/標茶駅


34.釧路14:13発→網走17:18着 普通4730D/網走行き H100-56
 標茶は釧網本線でも有数の有人駅となる。かつてはここから根室標津に向けて標津線が出ていたが、民営化から程なくして廃止となったらしい。


 ひとまずロッカーについてはカギを抜いていなかった可能性もあるので、ひとまずは様子見とした。さて、標茶からは何があったのだろうか。


 ひたすらに農地の広がる中、対面通行の道路と矢羽根がある風景になった。北海道大旅行も早5日目の午後となり、むしろ安心感すら覚えている。


 左側はとりあえず摩周まで、農地の広がる風景でいいのだろう。太陽のほうを直接向いていることもあり、あまりうまいこと収まらない。


 そのまま摩周に停車する。摩周湖というよりかは、周辺一帯の国立公園など玄関口として駅名になっているのだろう。そんな摩周は温泉地らしく、駅前には足湯があった。


 左右に山々を見つつ、線路は木々に囲われてしまった。初めて来た地の景色はどこが見どころなのか、取捨選択など図れない。


 北海道の無人駅は、貨車(車掌車)から転用した待合室が多い。美留和は土で盛ったホームの舗装もされておらず、一層に哀愁を感じさせる。


 そしてまた木々に囲われた。これだけを見るとあまり日本らしくなく、北欧の路線を進んでいるようにも思わせる。少なくとも本州以南では味わうこともないのだろう。


 川湯温泉での下車は多くあれど、ボックスが空くにまでは至らず。引き続きロングシートから、主に左側の景色を見ていくこととなった。


 緑にかけては標高を上げていくようで、辺りには雪が見られるようになった。さらに線路を木々が囲っており、景色らしい景色は車窓から遮られる。


 山間では雪が多く降るのだろうが、何せ北海道内でも寒いとされるようなところ。雪が降るとなかなか解けず残るのだ。


 程なくして山から下ってきたようで、沿線に雪が見られなくなったところ。周囲の景色が開けるだけでも貴重に思えてきた。


 緑に停車する。摩周湖の名所案内が出ており、裏摩周展望台へは駅から車で20分ほどという。摩周より、こちらのほうが近いのだろうか?


 緑からは農地が広がっており、周囲は人家より農業用施設のほうが目立ってくる。ここまでの乗客を見る限り地元利用はあまりなく、農家となれば運搬用の自動車を保有することが多いことからそういうことかと…。


 外は次第に暗くなってきており、デジカメを使用したほうが写真の収まりがよくなる。後は電池がどこまで持つのかということだろう。


 清里町は2面2線式のホームを有している。このような配線の駅そのものはいくつか見られたところ、実際に交換待避するとなればここまでなかったのだ。その相手先こそ、前々日に網走から釧路へ向けて乗った列車である。


 さあ、ここからはどこまで持つのかという"勝負事"。並行する道路には、踏切でやや不自然にクランク状となる箇所がある。外が暗くなったところで携帯端末だと、写真として納まるまでに時間を要してしまう。


 中斜里を前にして、工場らしい風景になってきた。


 知床斜里まで来た。すっかり日没も過ぎており、デジカメなしに収めるにはそろそろ苦しいか。


 知床斜里からウトロへはバスが出ている。知床半島への玄関口となる駅そのものにも観光施設らしい要素を覚え、何かと気になってしまっていた。今回は"往復"共に釧網本線へ乗ることを重視したため、スルーするだけ…。


 知床斜里から止別にかけて狙ってみるも、なんとか収まるか収まらないかだろう。肉眼ではすでに外の景色など、すっかりわからなくなっている。


 止別も駅舎内にカフェやらレストランやら入っているようで、無人化されたスペースがうまく活用されるばかりか照明も魅了した。調べると無人化以降にラーメン店となったらしく、2024年現在も続いているという。


 浜小清水は駅が何かの施設に入っているようなモノらしい。調べれば道の駅『はなやか小清水』と一体化しており、公共施設も入居していた。


 原生花園は確かこの辺りに広がっていたことだろう。さすがによるとなれば肉眼はもちろん、デジカメを通しても景色が収まらない。


 北浜も待合室しか開いていない。時刻そのものはようやく午後5時を回ったところだが、日本でも東に位置することで日没が早いのだ。雰囲気だけならば、これも夜汽車の哀愁を感じさせる。
(つづく)