2024年11月9日(土)午前11時47分 北海道帯広市/帯広駅


33.札幌8:52発→釧路(13:20)13:23着 特急おおぞら3号/釧路行き キハ260-1338
 十勝地方の中心都市らしく、ビルのそこそこ多い都会的な帯広を発車。ここから先、実は2016年の北海道旅行で乗った時刻とほぼ同一だったりする。


 北海道ではそこそこ広い道路同士でも、交差箇所に信号がなく『止まれ』標識のみで対応していることが目立つ。帯広の郊外を抜けようとして、池田までは10kmと長くない。


 利別川を渡り、ワインのまち池田町へ。色づいた木々を見ると、やはり景色が秋らしい。


 池田からはかつて北海道ちほく高原鉄道が分岐しており、北見へと結ばれていた。当時は北海道内で唯一第3セクター会社が運営しており、廃止後は江差線が道南いさりび鉄道となるまでJR以外の"普通鉄道"が存在しなかった。


 池田から白糠までがかなり長い。前々夜は逆向きに走行中、この間だけで2度にわたって事象が起こっている。周辺に建物が見られなくなるだけに、並行する国道38号共々立ち往生は避けたいところだ。


 ところでこのキハ261。デッキにも大荷物を置くことができるよう、割と造りのしっかりしたスペースが設けられている。今となっては客室内にスペースが設けられるため使用機会も少なく、バーなどの固定器具は一切設けられておらず使いづらい。


 時刻表上、浦幌は通過となる。交換待避のため停止すると、相手となる特急はすでに入っている。ドアは開いておらず、通過便だと分かるだろう。浦幌に停車する特急も1往復しかない。


 さて十勝地区と釧路地区を分けた場合、根室本線における境目はどこになるのだろうか?


 木々に囲われたところで速度を落とし、スロー気味に通過していく。ここでようやく白糠まで40kmと出てきた。キハ283だった当時は位置関係の表示が数字でなく、図形で示されていた。キハ283も『オホーツク』では数字方式に切り替わっている。


 白糠まで30kmとなり、右に海の景色を見る。左は山裾が険しく、時折開けたところでは牛の放牧が見られた。牛もなかなか気まぐれなようで、タイミングが合ってくれない。


 根室本線は概ね国道38号と並走しており、離れていってもやがては近づく。双方は再開をどう思うのだろうか…?


 白糠まで20km。右の景色を見れば、再度海に沿っている。左にも人工物が見られなければ、なんとなく最果ての地へ来てしまった感がある。


 あと10km。釧路の湿原ではないのだろうが、なんとなく沼地らしいところを通っている。


 白糠の到着案内が流れてくる。池田からここまで左側は景色の変化に乏しく、暖房で乾燥した車内は眠くもさせてきた。


 白糠は停車する特急が多い。そういえばキハ283だった2016年当時は、現在よりもっと速く感じられた気がする。最高110km/hと抑えながらも、振り子装置を用いていたのだろうか?


 あとは釧路までどれほどだろうか?1駅ずつ進むごとに、家などが多くなっていく。カーブもあまりなく、なかなかの飛ばしようだ。


 釧路まで残すところ10km。工場を見ると『王子マテリア』とあったことから、製紙関連のそれだろう。程なくして到着する放送が流れ、そのまま3分程遅れているという。


 工業都市として栄えた釧路。貨物基地にはコンテナが多くあり、札幌への貨物列車が発着していると…。


 札幌から4時間31分で釧路に到着。その乗車距離は348.5kmになり、東京(東京都千代田区)から東海道本線で進めば共和(愛知県大府市)に相当する。
(つづく)