JR各社では2025年3月改正の詳細が発表されている。そこで前回から引き続き、各社ごとダイヤ改正の内容について取り上げていこう。気になった内容などあれば後日、さらに妄想含めて深堀していきたいのでまた…。
 

  4.JR西日本


 JR西日本は2025年の万博輸送が大きい。新大阪から(大阪うめきたエリア,ユニバーサルシティ経由)桜島へ、日中は1時間間隔で直通便を運行。桜島から会場へはバスで連絡する。列車名は『エキスポライナー』となるほか、一応臨時扱いらしい。

 期間限定ながら定期列車扱いだった2005年、JR東海の『エキスポシャトル』とは対応を変えたか。車両は323系だろう。


 そんな『エキスポライナー』に使用する可能性のありそうだった、221系についても1つ。今改正でも快速の指定席『うれしート』が拡大されるところ、奈良線では何を思ったのか終日設定される。ここまでしてしまうと、専用車両でも導入(さすがに3月では間に合わない)するのではないかとも考える。

 それと嵯峨野線系統は列車名らしい列車名を付けましょうや。また今回も阪和線系統については言及がなかった模様。

 さて『らくラクはりま』は2往復へ増発されることとなった。網干発着というのはどうかと思ったが、2024年改正でそうなっていたようだ。それにしても、相変わらず増やす動きのない新快速『Aシート』。それか…、快速の『うれしート』で市場調査を図っているのか?


 一方『らくラクやまと』と関連する『まほろば』は休日定期列車化と、専用のリニューアル編成となるようだ。内容は割愛するとして、見るからにして683系改め289系という。2本だけ不自然に『サンダーバード』3両編成がリニューアルされず、いずれも289系からの"出戻り"だったりする。

 …そういうことだったか。また『らくラクやまと』も柏原,八尾に停車する。車両は共通なのだろうか?

 なお『しらさぎ』についても言及はなかったが、2024年12月からは683系0番台が運用に入っているという。これにより681系が順次撤退することとなりそうだ。

  5.JR四国

 JR西日本では岡山,広島地区に大きな動きがなさそうなところ、JR四国に関連する大きな事項がある。岡山まで直通していた『うずしお』は全便が高松発着になり、徳島への直通がなくなる。幸いなのは高松のホーム構造で、頭端式なことから平面移動が可能なことだろう。

 合わせて『うずしお』は、日中時間帯の停車駅が統一される。

 逆に高松発着だった『しまんと』は、岡山発着の『南風』と併結する便がそのまま廃止に。高松からは快速や普通を宇多津で接続させる方式がとられる。これによって岡山から長大な編成のまま、高知へ直通させることが通年で可能となるのだ。

 さて四国ではパターンダイヤの採用が拡大され、JRでは"四国モデル"と称している。逆にこれまでパターンダイヤが導入できなかった要因は、何があっただろうか?


 先行してパターンダイヤとなった牟岐線では、特急『むろと』が1往復のみになっていた。今回これが廃止されるということで、もしかすると特急の存在が足かせになってしまったのではないかと…。

 同じキハ185を使用する『剣山』も減便となっており、同じく使用していた『うずしお』もキハ185は使用されなくなる。そうなると…、もしや?
 

  6.JR九州

 JR九州はどうだ。まずは九州新幹線で最終のみずほ615号が、通年で鹿児島中央行きに戻される。博多から鹿児島中央を通す『つばめ』が『さくら』に格上げされ、熊本発着の『つばめ』が補完するように増発。西九州新幹線ではかもめ1号が嬉野温泉に停車。


 あとは『あそぼーい!』が宮地発着となり、大分へ乗り入れなくなることだろうか。対するように宮地発着だった『あそ』が、大分へ乗り入れる『九州横断特急』となる。合わせて水前寺,武蔵塚,光の森,赤水,中判田は特急が通過となる。

 …博多近郊などの細かいものを除けばこれぐらいらしい。また日豊本線の竜ヶ水~鹿児島に、新しく『仙巌園』(せんがんえん)が開業する。
 

7.JRグループ内における乗車券規則の変更事項など


 …少し忘れていた。2026年3月をもって、往復乗車券と連続乗車券が廃止される。特に往復乗車券は片道601km以上の場合、合計運賃が1割引きとなっていたのだ。恩恵を受けたのは2022年札幌遠征と2023年九州旅行、そして2024年の北海道大旅行である。

 もっともこの件では制約が生じている。特に2022年は往路を"山線"へ乗ろうとして、復路も全て函館本線のみを経由することを強いられた。利便性では特急のある室蘭本線経由が勝るため、行程制作上のネックが往復ともということ。

 一方の連続乗車券は使ったことがなく、使う場面が思い当たらない。合計運賃は単独と変わらないものの、有効期間が増加するというメリットがあった。


 まあ…、こんなところか。ひとまずはここまで。
(おわり)