2024年11月7日(木)午後2時25分 北海道網走市/ヴィクトリアステーション網走駅前店

 食べ終えて会計を済ませ、外へ出ると相変わらず寒い。雨にはやや粒の目立つモノが混じり、雪とあられの違いがどこからなのかを知りたくなる。

 今回はひたすら"乗る鉄"に徹するため、網走の観光などは考えていなかった。昼食も量が多くなり、これ以上動こうという気にもならない。待合室で改札が開くまで過ごすだけだ。

(現)北海道大雪山の天然水500ml(JR北海道フレッシュキヨスク) 110円[自]
 売店なども開いていなかった。ひとまずは自動販売機で念入りに水分を調達し、ここからの行程に備えよう。網走を出るとこの日は札幌まで、釧路での13分しかないのだ。この水は硬度がやや高いのが特徴。


 発車する30分前になり、先に出る西留辺蘂行きと共に改札を開始。網走は2面3線式のホームを持つほか、側線をいくつか有している。釧路行きは階段を介して、3番線から発車する。


 跨線橋から釧網本線のほうを見る。ここから海に面していき、原生花園を経て知床斜里。さらに川湯温泉、釧路湿原と進んでいく。


 同じく、ここまで乗ってきた石北本線を見る。ここから北見を経て遠軽へ進んだ後、進行方向を変えて険しい山々を越えていく。

21.網走15:16発→釧路18:43着 普通4727D/釧路行き H100-97
 2024年改正で電気式気動車のH100は運用範囲がさらに増加し、釧網本線や石北本線も例外なくキハ54から置き換えられた。1両だけで運行されるのは変わりないので、座席グレードは大きく低下してしまった。

 ひとまずボックスシートを確保して、発車まで寝ておこうか…。


 網走は少し埋まったぐらいで発車。しばらくは網走の市街地を横目に、高架へと上がっていく。


 高架から降りたところ、右カーブする途中に桂台の駅がある。釧路ルートの駅番号はB79となり、札幌から欠番含めてここまで続いた。ホーム1本で板張りという簡素な構造ながら、中心市街地はこちらのほうが近かったりする。


 車内はまとまった乗客数となった。程なくして海沿いに出てきており、片側2車線の国道244(・391)号と並走する。


 藻琴から北浜にかけては左側の建物もなく、海に近い景色を堪能できる。冬のシーズンであれば、遠目に流氷も望むことができるのかもしれない。少なくとも晴れていれば、さらにいい景色になっていたのだろう。


 北浜からはさらに海を近くに見られる。ひとまず見たところでは、浜へ打ち寄せる波がなかなか荒れ模様らしい。


 北浜の駅舎は無人化後に喫茶店となり、海を眺められることから観光名所ともなった。ここからはしばらく右の景色を見ていこうか。


 右もひたすらに原野と直線道路の風景になってきた。この辺りが原生花園となり、シーズン中は臨時駅が設けられ停車する。11月に入るとシーズンオフとなり、この普通も通過するだけ。


 少しカーブを経て浜小清水に停車。駅舎は何やら複合施設に入居する形となっていたらしいが、どうも道の駅があるという。ここからは再度左の景色を見ていこう。


 止別まで来て、外は次第に暗くなってきている。左はいつしか木々に覆われており、海が見られない。


 そのまましばらくすると、また海の景色が広がってきた。11月となれば寒くもなり、誰もいなくなった海はどこか寂しい。


 海に沿って面する建物は少なく、未舗装路がひたすらに続いている。曇った夕暮れ時とあって、より寂しくもあり愛しくもなった。
(つづく)