2018年8月23日(木)午前9時43分 山梨県北杜市/小淵沢駅
32.小淵沢9:43発→岡谷10:30着 普通431M/松本行き モハ210-3055
特急がどこかで抜かしていた普通は、多数派にして長距離乗車に不向きなオールロングシートの3両。適当に座ろう。
さく「この辺はいいよね、もう。」
もも「それならいいけどさ…?手抜くときと抜かないときとか。」
すずらんの里に停車。花火大会当日は臨時駐車場が設けられるといい、普段は田舎の無人駅だが駅員が配置される。
なぎ「あったな…、便乗系。」
めぐ「花火は去年抜け駆けして、この前屋根で隠れたかわりかな?」
青柳で特急の通過を待つ。多くは既に新型車両E353系へと置き換えられており、今回は従来型のE257系を優先した。
もも「でさ?ドアのそれ。」
めぐ「なんか、…気にならない?」
並行する中央自動車道は標高1000mを越えるのに対し、JR東海を含めても標高1000mは越えない中央本線。空は晴れていて心地よい。
さく「いや、外は暑いよ。」
なぎ「そんなことは聞いてない。」
夏休みに花火大会が2回(全国選抜,新作競技)行われる諏訪湖。帰りは例によって集中して混雑する上、終了時刻からすれば"寝床"もままならない。名古屋地区在住の旅行班が出向くことはあるのだろうか?
めぐ「岡崎かな?」
さく「じゃあ、今度は…。」
なぎ「なんか考えてないだろうな?」
なお2020年以降、9月の新作競技大会については開催されていない。
47分かけて岡谷に到着した。乗り換えは5分しかないにもかかわらず、3番線から地下道を介して0番線だ。
もも「ほら、ロクなこと考えたばっかりに慌てる。」
33.岡谷10:35発→駒ヶ根11:54着 普通1412M/天竜峡行き クモハ313-3014
ワンマン運転に対応した2両編成は、理不尽な程の埋まり方をしている。初日以来となった313系であり、中央西線(主に中津川~塩尻。及び関西線)から撤退したボックスシート車両。一応ロングシート部分に空きがあったので、座っておこう。
めぐ「前、隣から乗れたのに。」
さく「そんなんあった?」
めぐ「あったよ。」
なぎ「長野じゃなくってか?」
川岸はまだ中央東線の支線であり、JR東日本の管轄。かつてはこちらが本線であり、上諏訪から単線で続いている。
さく「でも前って夜だったし。」
めぐ「せっかくなら景色もセットで。」
辰野からは名実共に飯田線となって、管轄もJR東海に"交代"。曲がりなりにも"主要駅"らしく、側線が多く設けられている。
さく「出られないってのがね…。」
もも「わかったら黙って、どうせ外出たら座られるんでしょ。」
中央東線の支線も分岐しており、2面4線のホームと立派な駅舎を持つ有人駅。塩尻へはかつて単行の123系を用いており、現在はE127系によるワンマン運転である。
めぐ「あっちもいいけど、時間合わないの。」
なぎ「で…、何かいいのあったりとかは?」
めぐ「あんまり。」
飯田線北部は高原列車の様相。羽場のような簡易無人駅舎や、ホーム1本だけの駅も多い。降車客の精算対応に手間取ったようで、少々遅れて発車。
もも「これさ…、全部やるわけ?」
めぐ「そんなまでやらないよ、後々あるし。」
検車区を有する伊那松島。飯田線北部における運行拠点でありながら、駅業務は簡易委託であり無人駅扱いになっている。このためドアは前方車両のみ開く。
さく「…なんだっけ?」
なぎ「…振るな。」
北殿で反対側の列車が通る。遠くの眺めが素晴らしく…。
めぐ「これどう言うえばいいのかな?」
もも「アンタの好きな山田舎でいいんじゃない?」
伊那市は久々に街らしい印象を感じさせる。古ぼけた建物とそこそこ寂れた雰囲気が、何とも言えない味。
めぐ「何だろう…、アーケード?」
さく「あ、歩道に屋根架かってるね。」
伊那市は飯田線北部でも主要駅であり、駅員が配置される。ここからは飯田まで有人駅扱いされない。
もも「…どこだっけ?」
めぐ「駒ヶ根だけど。」
程なく建物は少なくなって、下り勾配が続く飯田線。8月下旬ともなれば稲に実が成り始め、周囲の緑を黄金色へと変えていく。
なぎ「出たいなら…。」
もも「ダメよ、計画詰まってて柔軟性ないんだし。」
なぎ「わかっとる。」
赤木に停車してからも、なだらかな斜面と田舎風景が交わる車窓。どうも次第に雲が多くなっているらしい。
めぐ「…持つかな?」
もも「…大丈夫でしょ。」
岡谷から79分、駒ヶ根に到着する。伊那市で降りなかったのは、乗車時間を合わせる意味も含めていたり。
2面3線式のホームと留置線を有し、発着列車のある駒ヶ根も無人駅扱い。このため前方のドアから降車する。
もも「…それで?」
めぐ「ソースカツ丼が名物で。」
なぎ「福井とは違うんだっけな。」
さく「福井のソースカツ丼ね…。」
駒ヶ根は平屋建てながら、主要駅らしく立派な駅舎を持つ。現在は簡易委託となっており、市民サービスコーナーの係が窓口業務を行う。時間帯によっては、名実共に無人駅となる。
さく「他は…、ある?」
なぎ「今から見て回るってんだろ。」
駅前の商店街を進んでいこう。高原の田舎風景が続いたところへ現れるまち並みは、伊那市のような歩道にアーケードがあるもの。お目当ては名物のソースカツ丼だ。
めぐ「この屋根のなんともいえないのが気になっちゃって。」
さく「それもだけど、新しいのを感じないんだよ。」
(つづく)