2018年4月14日(土)午後5時29分 兵庫県西宮市/阪神甲子園球場
終わってみれば一方的な試合となった今回。このスコアボードだが、どうも大型ビジョン導入というリニューアル計画があるらしい。参考となるのはナゴヤドームの『106ビジョン』だという。
めぐ「…あんまりよくはわかんないんだけどね。」
なぎ「それでプロだとロゴ入れるってんだな?」
その後2019年に完成し、大型の1面ビジョンとなった。スコアボードの基本形状は変わっておらず、面積そのものは言うほどでなかったのかもしれない。
雨の中で勝利を祝うビジター席と、雨から逃れようと早々に退散する黄色い派閥。こちらも長いこと居座るわけにいかない。
さく「さっさと中…。」
めぐ「もうちょっとだけいい?」
せっかくなので、3塁側内野席『ブリーズシート』のほうを見よう。アルプススタンドからは柵で仕切られ、客席の行き来ができない様子。座席は同じ緑色ながらも、背もたれ付き跳ね上げ式となっている。リニューアル前の座席は、狙ったか狙わなかったかオレンジ色となっていた。
もも「へー、そう…。」
なぎ「…興味持てよ。」
改めて、全体をHD画質で収めておこう。後に公式発表された今回の観衆は45613人であり、確かに大入りであった序盤から中盤。しかし雨中で終盤に結果が決まったような流れとあってか、スタンドもあっという間に空いてきている。
なお2020年からはプロの試合でアルプス席の座面が拡大したため、現在は42000人超までと収容力が低下することとなった。高校野球では引き続き従来の座面幅となる。
もも「はい、さっさと中入りましょ。」
さて試合終了後になれば、コンコースから客席へ自由に行き来可能となっていたりする。やはり屋根があれば濡れることもなく、快適に観戦できるもの。内野スタンドに架かる『銀傘』は現在で4代目となり、2009年完成のガルバリウム製。将来的にはアルプス席にまで拡大する計画があるという。
なぎ「…見たいんじゃないのか?」
めぐ「わかってるけど?」
内野スタンドに架かる『銀傘』について。初代は完成時~戦時期に存在していた鉄製で、一時期はアルプススタンドまで延びていたという。以降2代目が1951年完成のジュラルミン製、3代目は1982年のアルミ製。時代と共に材質も変化していくものだ。
改めて、3塁側内野席『ブリーズシート』。以前の座席と比べて大きくなり、前後間隔も広いのは明らか。カップホルダーは他球場と異なり、肘掛先端に設けられている。1塁側は『アイビーシート』という名称であり、あちらはリニューアル前に黄色の座席となっていた。
さく「…ナゴヤドームのほうがいいかも。」
なぎ「あ…、横のカップな。」
さく「動きにくいんだよね。」
なぎ「…アルプス席よりいいだろ。」
最近では小団体向け座席が導入される傾向にあり、甲子園も例外ではない。内野上段には『三ツ矢サイダーボックス』なる4~5人用の掘りごたつ席があり、感覚としては居酒屋の座敷席。柱で見えづらい箇所は、テレビ画面を設けることで補完している。
もも「誰よ?居酒屋で座敷あったら寝ようっての。」
めぐ「あれは…、フェスなかったらできてた?」
内野最上部は金網で仕切られ、球場外の様子を見られる。すぐ近くを国道43号と阪神高速3号神戸線が通っており、共々都市化の象徴させる存在。景観はともかく、甲子園球場が"都市化と時代の変化"を見守り続けたのは確かなこと。
なぎ「…要するに道路好きと。」
めぐ「…それもだけど、昔ってどうだったのかなって。」
同じく内野上段には『ブリーズペアシート』があり、ソファーみたくクッション性に優れた2人席。肘掛は可動式となっており、1人でくつろぐ姿勢にも対応するというモノ。テーブルによって足元が狭くなるのは、なかなかの皮肉ぶり。
さく「で、どうだったよ?プライムツイン。」
もも「まあ中でモノ買うってんなら、金輪際ないかもね。」
内野中央部の『グリーンシート』も柵で仕切られ、客席の行き来ができない様子。背もたれは高くなっており、インアーム式のようなテーブルが全席に設けられている。クッション性を向上させたらしいが、見る限りでは他球場の内野席と変わりなさそう。
もも「いや、違うでしょうよ。」
めぐ「背もたれじゃなくって、座面?」
さらに5~6人用の『Sポイントボックス』も。こちらはクッションマットが敷かれており、感覚としてはネットカフェのフラットシートだろうか。
めぐ「一応、正式には宿泊じゃなくって…。」
なぎ「そういう細かい話はいい。」
場内清掃もあるので、そろそろ出ようか…。
めぐ「…残り1%!?」
もも「何、また何か?」
めぐ「携帯電池ない。」
ここにきて携帯端末の電池残量がなくなってしまった。とりあえず雨の降る外へ出ると、外周に取り付けられた明かりが暖かく照らしていた。また来たいと思うかは、気分次第としておこう。
さく「いや…、絶対次あるよ。」
もも「まあ、なんならブログ関係なしでいいけどさ。」
大観衆を混乱なく、長年捌いてきた阪神電鉄。加えて今回は雨模様と終盤の一方的な試合展開もあって、帰宅客も相対的に少なくなってきていた。かなりスムーズな様相に、拍子抜け気味な旅行班。
めぐ「充電どこ?」
さく「…そこ、コンビニあるんじゃない?」
めぐ「じゃあ…、ちょっと。」
(現)スマートフォン・携帯電話用電池交換充電器(トップランド) 1026円
とりあえず手頃な電池交換式の充電器を、コンビニ売店で買うことが出来たリーダー。この出費はあまり想定できなかったために、後々どう響くのか…。
なぎ「帰るだけだろ。」
めぐ「…一応、最後特急代もあるし。ちょっとしたディナー?」
もも「あれだけ食べておいてまだ買う気?」
さく「別にすぐ食べようなんて…。」
めぐ「今はいい。」
(つづく)