めぐ「過去にセ・リーグの本拠地で出向いていないのは甲子園、セ・リーグのホームゲームを観戦していないのは阪神…。当ブログにおいてはそのような了見と実績であったため、今回の"軽い遠征"となったわけです。引き続き、選手名の敬称は略します。」
2018年4月14日(土)午後1時25分 兵庫県西宮市/阪神甲子園球場
ビジター席は対戦相手ごとに範囲が異なり、東京ヤクルトは上段2区画が割り当てられている(中日も同範囲)。少ないように見えるものの外野スタンド自体が大きいので、実際はナゴヤドームの一部プレミアム設定試合と変わらない程度らしい。
もも「あ、そうなの?」
めぐ「まあ軽く調べたアレなんだけどね。」
予告先発は阪神が秋山、東京ヤクルトは石川。スコアボードの形状は時計台を模したものであり、現在は3代目となる。時代に合わせた改良が度々行われ、2011年からは左右にLEDビジョンを設けた構造となっている。
さく「この形がね…、結構な。」
もも「形が何ってのよ?」
さく「見覚えあるみたいな…?」
もも「…だから何?」
さあお待ちかね、野球観戦で最も楽しみであろう時間だ。例によって、ビジター球団は派手な演出もなく淡々としている。甲子園ではスタンドの多くが"黄色く染まる"ため、ビジター席での"色違いぶり"が鮮明になる。
めぐ「…角度が悪いのかな?」
もも「なに、まだ不満?」
なぎ「我慢しろ、低予算だ。」
そして例によって、ホーム球団は派手な演出がなされる。フリーボードとしてビジョンを用いるために可能となっており、主に右画面が"演出用"となる。ライトスタンドから遠いので、太鼓だけでは他球場よりも音があまり響いてこない。
めぐ「…あの音ってどうやって出るのかな?」
さく「あの…、何の音よ?」
めぐ「テレビで見る甲子園?」
スタメンはこのとおり。表記は伝統として明朝体を採用しており、打順やイニング数も漢数字を用いている。塁審の表記にローマ数字を用いているのも、特徴といえよう。望むならばLEDビジョンらしく、プロではチーム表記にロゴを用いて欲しいもの。
もも「なんで?」
めぐ「もったいなくない?」
チーム表記にロゴが用いられるのはビジョンが一新されて2年目、2020年からとなる。高校野球モードでは引き続き、文字のみでチームを表記している。
改めて、グラウンド部分を眺めよう。グラウンドは土の内野と、外野の天然芝が引き継がれてきている。両翼95mに中堅118mというのは狭い分類だが、外野中間も118mとされるため広い球場となる。このため、ポールが手前に設けられているような見た目をしている。
さく「なんでそうなったのか…。」
もも「部外者に聞かないでちょうだい。」
外野フェンスは概ね3m程度とされ、ラバー部分は2004年から厚みを増した柔らかい素材となっている。ウォーニングゾーンが天然芝のまま、ラインを引いて対応させているのも甲子園の特徴か。
めぐ「もうちょっといいかな?」
なぎ「あ…、じゃあついでだし。」
さく「トイレ?」
なぎ「いや、買うもの。」
試合前にもう1度、何か探して回ろう。甲子園焼きそばも目をつけており、アルプススタンド3階の店で購入。
なぎ「それもあったんだっけな。」
めぐ「一応、3大名物ってことで。」
さらに何かを欲したため、ハラミ焼きを狙う…。
めぐ「…時間かかりすぎない?」
なぎ「なんかな…。」
結局列が進まないまま試合開始時間を迎え、もう1品は断念して自席へ戻ってきた。
さく「おかえり。」
めぐ「あんまり探したけど、ちょっと…。」
なぎ「列が動かなくってな。」
(現)甲子園やきそば(阪神甲子園球場/アルプス食堂) 550円
太麺が用いられているが、他に何があるかと言われれば反応しにくい。強いて言えば、不思議と甘めな味がしたか。欠点がないのも、名物たる所以か。
めぐ「…はい。」
もも「いや、せっかく目をつけたんなら何か1つ感想言いなさいよ。」
試合は初回に何もなく、静かな始まり方を見せている。2回表、福留がレフトへの打球をファインプレー。ここで雨が少しずつ降ってきたため、持参した原付用の上着を装備。
さく「それで…、どうよ?」
めぐ「一応役には立ったことあるけど。」
さて内野スタンドには『銀傘』と呼ばれる大屋根が、上部分を覆うように架かっている。現在は4代目であり、やはりリニューアルと同じく2009年に完成したガルバリウム鋼板製である。
もも「…あっち買えりゃよかったのにね。」
なぎ「やめろ、そこまで…。」
さく「晴れ前提で、残ったのがここだっての。」
屋根下には囲むように、細長いLEDの『甲子園ライナービジョン』が設けられている。同様(規模、メーカー共々)のモノは千葉でも『マリーンズ・ウイング・ビジョン』として導入され、そちらが先行している。
3回表、東京ヤクルトの初安打は中村。そこから2アウト1,3塁と広げるも、バレンティンがレフトフライに終わる。
めぐ「…神宮で見てないのよね。」
さく「あ、代わりにいたのが85番だっけ?」
4回裏、阪神の初安打は糸井。しかしロサリオがダブルプレー。福留はレフトへヒット、加えてバレンティンがエラーして2塁へ。糸原が内野安打、大山は四球で満塁。上空は雨雲が覆い、暗くなってくる。照明はメタルハライドランプと高圧ナトリウムランプを併用し、絶妙な"カクテル光線"を演出している。2024年現在はLED照明となり、2色交えることで演出させることとなった。
梅野はライトフライに終わって無得点。テレビ中継で聞こえてくる地鳴りのような音は、大観衆がメガホンを叩くことで生まれるものであった。
もも「あれ、またどこか行くの?」
めぐ「もう1つちょっとね…。」
5回は気分転換にコンコースへ向かったところ、外では雨が強まってきた。場内のテレビ画面では『Tigers-ai』による中継映像が流れる。もう1つ何か欲しくなったので買うものの、やはり水分と立ち食いテーブルがあるに越したことはないもの…。
(つづく)