祝!『鉄旅リターンズプラス』500回記念

 2018年4月14日(土)午前8時27分 三重県三重郡朝日町


1.近鉄名古屋8:01発→伊勢中川9:24着 急行/伊勢中川行き 近鉄2865
 伊勢湾岸自動車道と国道1号北勢バイパスを潜る。後者は原付も走行可能だが、基本は暫定対面通行ながら速度が高く流れるもの。1月は後続に追われつつ走行できたものの、途中で大規模トラブルが発生。エクスパーサ御在所を断念した。
なぎ「寝れないのか?」
めぐ「…これ、頭カタくない?」
なぎ「まあ、…見た目よりはカタいな。」

 塩浜では、名古屋発車前に見た特急に抜かされる。前方に連結していたリニューアル編成は4両、後ろの旧来型と合わせて8両となる。急行は江戸橋でも、アーバンライナーに抜かされる。車内は終始混雑模様で推移してきている。
さく「足元埋まっているのがちょっと…。」
もも「何を…、選んだのはアンタらでしょうに。」


 津の前後区間はJRと並走しており、そちらは非電化単線ながら線形が良好。津新町には折り返しホームがあり、普通が使用する。先日のダイヤ改正で普通は津新町折り返しを基本としたため、江戸橋から伊勢中川まで各駅に停車するようになった急行。
めぐ「…一応、この辺は軽く流そうと思ったんだけどね。」
なぎ「…寝とけって。」

 トイレで用を足しておこうか。洋式便器になっているものの、扉が狭く内部も狭い。
なぎ「じゃあ次…。」
さく「もう着くけど?」


 名古屋から乗ること83分、最初の降車駅となる伊勢中川に到着。隣には大阪線から来た急行が入ってきており、伊勢方向へは乗り換えることとなる。
めぐ「…ここから先あんまり覚えてないのよ。」
もも「あ…、じゃあ別の日にする?」
なぎ「何も行程とか組む気ないだろ。」


 3方向とも乗り換えが容易になっている伊勢中川。しかしながら普通のみ使用する6番線は、片面しかないためやや距離を感じさせる構造。
さく「…ないね。」
なぎ「お前もそれ失礼だ。」


 そのほかは一続きになっており、特に2~4番線は両側ともホームが設けられている。駅番号はD61,E61,M61と、3方向全て同じ番号で統一されている。名古屋線は桃園の駅番号がE43であることから、44~60が欠番として生じる。
もも「あ、さっきの小さい駅ね。」
さく「それで大阪に向かって下がっていくんだよ。」
もも「で…、賢島っていくつよ?」
さく「どうかな…、93?」


 大阪上本町行きの急行が入ってきた。6両とも4ドアオールロングシート車両であり、長距離運行に際してトイレが設けられている。ただトイレつき車両とはいえ、長距離運行にオールロングシートのみというのはどうかしている。
もも「いいけど、たまには個人的主観やめたら?」
めぐ「なんで?持たないじゃん、気分とか。」


 続いて、近鉄名古屋行きの特急が入ってきた。名古屋系統と大阪系統で編成向きが逆になっており、先頭が1号車となる。6両全てが22000系リニューアル車両であり当時物珍しくもあったのだが、2020年3月までにリニューアルが完了した。
さく「乗り直したら…、また評価し直しでしょ。」
めぐ「…手間かかるけどいいよ?」


 3番線に入ってきた急行は、名古屋線から来た松阪行き。前方の編成は3ドアクロスシートの5200系であり、長距離乗車に適している。反面4ドアより混雑に対応しにくいため、大阪線では使いづらくなってしまっている。
さく「せめてさっきの…。」
もも「やめなさいよ、アンタらが苦しむの目に見えてる。」


2.伊勢中川9:42発→大和西大寺10:54着 特急900/京都行き 近鉄12136
 そして乗車する、京都行きの特急も入ってきた。ここ20年近く乗車していない、長らく標準型として君臨してきた12200系。最後尾を1号車とした、4両編成中の3号車が指定されている。自動放送は行われていない。
もも「…当たらなかったんじゃなくって?」
めぐ「これ結構ランダムなのよ。指定する段階で喫煙席あったら、新車とかじゃないってわかるけど。」

 座席は淡い赤色モケットを纏ったもの。背面テーブルはなく、そもそも背もたれ自体が急行の"可変式座席"より低い。リクライニングは旧式らしくレバー式となっており、座面を前にせり出して倒す方式。見る限り、半分ほどの乗車具合か。
もも「…ってか、京都回ろうって?」
めぐ「京都は行かないよ?」
さく「大和西大寺から直通で行くんだと。」
なぎ「いい加減さ…。」
さく「だってさ?最近の京都って観光もロクにできんぐらい混んでるし?」


 しばらくは中部地区と近畿地区の境目らしい、山岳区間となる。ところがここにきて、弱い雨が降ってきた模様。甲子園まで天候は、悪くならないまま持ってくれるだろうか…?
さく「大丈夫でしょ、よっぽど降ってなけりゃさ。」
めぐ「…でもだいぶ苦労して、中止なんか嫌よ。」


 途中、長大な新青山トンネルを通過。旧式の特急車両とはいえ、相応のリニューアルはなされている12200系。天井は間接照明が用いられており、壁面にはLEDの号車表示がある。荷棚には補助照明が埋め込まれ、和紙のような感触。
めぐ「…壁の号車?その話ってしたっけ?」
もも「それが好きだったって話だけじゃないわよね?」


 トンネルを抜けると、一転して青空が広がっていた。
もも「…アンタやればできるじゃん!」
さく「さすがビニール傘のジンクス。」
めぐ「どういたしまして。」
(つづく)