2024年5月5日(日)午前6時56分 愛知県豊田市
豊田の市役所を囲むように、特に国道419号の位置ははっきりしなかったりする。先程国道153号を外れた箇所から重複するのか、あるいは国道248号が関わるのか。
もも「…ここ別にいいんじゃなくって?」
めぐ「いいんだけど…、
国道419号 挙母町1丁目北(豊田市)→深見常楽(豊田市)
狭い国道248号から国道153号にぶつかり、表記のない国道419号は左折する。飯田まで射程に入ることができるのかはともかく、少なくとも今回の目的地には非ず。
ひろ「いや…、行かないだろ。そこまでなんか。」
もも「…案外わかんないかもよ?この人今日5時スタートとかだし、何なら冬じゃなけりゃ夜間走行とかさ。」
国道153号が右へ外れる箇所を直進し、国道419号は引き続き片側2車線で続く。市街地から郊外らしく移ろうところ、マクドナルドは右側にあった。引っ張っても、せめて赤信号の間に写真ぐらいは…。
もも「アンタも何やってんのよ?せっかく朝マックでなんか欲しかったんでしょ?」
めぐ「いや、まだ朝早いし。結構引っ張れるかなって。」
旧道が分岐するよう左右に分かれており、現行の国道419号は左のバイパスへ進む。片側1車線となるも片側2車線の用地などあり、拡幅する工事も進められていた。もっともそれは短く終わり、片側1車線対面通行になってしまう。
もも「いいけど、ここから何かあった?」
ひろ「あったようには思えない…、なかったような。」
市街地から抜け、瑞浪までは39km。猿投グリーンロードや東海環状自動車道が通っており、国道419号を介しているか…。
ひろ「また何かやってると20km行くぞ。」
めぐ「…ちょっと奥のほう行くとコンビニしかないのよね。」
豊田市駅前から13.4km。藤岡地区へ来て着実に建物は少なく、コンビニも貴重なモノになっていくだろう。
選択肢として中途半端ながら、ファミリーマートで朝食とした。
国道419号 深見常楽(豊田市)→世界一の美濃焼狛犬(瑞浪市)
藤岡飯野からはいよいよ山間部へと進み、対面通行のままアップダウンが目立ってくる。加えて高低差がそこそこあるので、上り坂は出力の小さい原付では特にきつい。
もも「ああ、やっぱスペース使って抜かしてもらおうって?」
めぐ「それもだし…、ちょっと写真も欲しくって。」
そのまま四季桜で知られる小原町まで来た。ようやく朝8時という早い時間と、気温の下がっていた山間部である。原付ではなかなか寒いので、持参してきた上着が役立つことだろう。
もも「その、後ろのも便利よね…。」
ひろ「これ、元のじゃないんだっけな。古い自転車のカゴ。」
小原町の中心部を抜け、次第に建物も少なくなり信号も少なくなっていく。岐阜県に向けてまだまだ上っていくようで、出力の小さい原付では苦しくなっていくか。
めぐ「…どうだったっけな?」
ひろ「あれ、ここ覚えてないのか?」
坂を上った先にトンネルがあり、抜けるとその直後から岐阜県へ。対面通行は続きながらセンターラインは白破線になり、今度は下り坂が長くややきつい。カーブも相応に多く、速度が上がりすぎないよう気を付けたい。
めぐ「下りは…。」
もも「楽ってんでしょ、そういうとこ便利よね。」
勾配も落ち着き、周囲が開けてくると集落へ。国道363号にぶつかるまではあと少しか…。
ここでもペースが速かったことから、世界一の美濃焼狛犬の付近まで23.9kmを走行。駐車場には周辺の案内があり、付近には同じく美濃焼で作られた世界一の茶壷。さらに工房や窯もあるようだ。
もも「そりゃ…、見ないわけにはいかないわよね?」
めぐ「…まああるにはあったけど、夜だったし。」
国道419号は国道363号にぶつかる形で起終点となり、信号がなければ名称もつけられていない。よって目印となる『世界一の美濃焼こま犬』を、そのまま名称として当てただけだ。せっかくなので朝8時半ながら、見ていくとしよう。
たか「で…、名前を狛犬ってのか?」
めぐ「そうなるね。ないなら、何かありそうなのを探すなりで。」
そんな世界一の美濃焼狛犬は1990年に完成し、確かに名所と呼ぶだけの大きさを持つ。当時の『ふるさと創生事業』により、各自治体に交付された1億円を用いて制作された。
ひろ「…狛犬って、何だった?」
もも「…そういう専門外なことは聞かないで頂戴。」
そんな巨大な狛犬の概要や、制作された過程の掲示がある。制作過程については写真付きであり、これも見たところやはり美濃焼だろうかと。
めぐ「本当、よくできてるって…。」
付近は八王子神社の入口であり、近隣住民によって早朝から清掃活動が行われていた。トイレがあるので、早いところ入っておこう。国道419号として、豊田市から早くも36kmを走行していたり…。
めぐ「じゃあ…、とりあえず257号のとこまでね。」
たか「257号だな。」
国道363号 世界一の美濃焼狛犬(瑞浪市)→明智駅前(恵那市)
ここからは国道363号を、ひとまず恵那市に向けて進んでいこう。引き続きセンターラインのある対面通行で、山間の国道らしい。
ひろ「バイカーもいる。」
もも「アンタらのチビっこで、どう思われてんのかを…。」
たか「やめとけ、お互い様だ。」
この間には集落を縫うような旧道からバイパスするよう、建物の少ない山間に新しく道が通された。そうは言いつつも年月は経過しており、引き続き起伏の多いところを進んでいる。
もも「写真で止まるのもいいけど、後ろ気を付けてよ?」
めぐ「わかってるって…、横空いてるとこを。」
バイパス区間を抜け、旧道と合流すると恵那市へ。市町村合併によって市域は広くなり、中心市街地までは遠い。
(つづく)