2022年12月28日(水)午後4時34分 広島市安芸区/スカイレール


7.みどり中央16:30発→みどり口16:35着 みどり口行き スカイレールサービス204
 麓の近くにようやくスーパーが1軒あった。JRの駅からは現在も高低差の観点で不便な立地にあり、四方津(山梨県,中央東線)みたくエスカレーターないし斜行式エレベーターがあれば便利だろうと。そうなればスカイレールが廃止されて以降、スーパーを拠点に巡回バスを運行できそうだ。
もも「だったら最初からああいうのを…。」
なぎ「いうな。これ作りたかったのあるだろ。」


 復路も同じく、みどり中央から5分の乗車で到着。距離や時間のわりに見どころが多く、写真枚数も多くなり濃密な時間を過ごすことができた。スカイレールの駅(みどり口)はやや高い位置にあり、JRの駅(瀬野)などを見下ろすことができる。
さく「はい、帰ってきました。」
もも「あれだけ短い間にあんなことあるなんてね…、家ばっかりで何もなかったけど。」


 今回のメインイベントに選んだ、スカイレールの小型車両。懸垂式モノレールの一種であることから、小さくもヘッドライトとテールライトが完備されていた。構造上1両ずつ乗車ないし降車を行うため、隊列運行はできない。
もも「そうだった。これモノレールなこと忘れてた。」
なぎ「次か何かにモノレール…?ロープウェーだったか?」
もも「もうどっちだっていいわよ。」


 改札などの設備はすべて無人化されている。本社のある『みどり口』には窓口があるものの、定期券の販売やその他案内などに専念していた。乗車券についても往路と同様、回収箱へ入れておこう。2023年の正月が、スカイレールにとって最後の"春"だったかと…。
さく「そういやさっきか、海外から来て間違って入ってきちゃったの。どうしたんだろう?」
もも「明らかにこれ目的には見えなかったわよね。」

 のちにスカイレールの廃止時期は2024年4月となり、もう1度だけ正月と春を迎えられたこととなる。廃止後の代替交通として電気式車両を用いた巡回バスが運行されることとなり、瀬野駅前が発着点となるようだ。


 さてスカイレールの往復乗車が予定より早く完了し、思いのほか時間が余ってしまった。せっかくなので自由通路を渡って、JR瀬野の南口を見ていこう。駅前にあった建物は地域の公共施設だろうか。
さく「他…、ある?」
もも「…え?」


 南口の広場は整備されている途上にあった。エレベーターを兼ねる時計台はオシャレで印象的なもの。ただ北口を含めて見落としはあっただろうが、周囲に店らしい店は見当たらない。実際には北口のほうにコンビニはあったらしい。
なぎ「…終わるか。」
めぐ「今日結構ボリュームあるからね、あんま時間取れない。」

 残った時間はホームでメモ書きなどして過ごすこととした。2面4線の内側は折り返しに用いることもあり、広島から瀬野止まりの227系が岩国へ折り返すという。そちらはしばらくここにとどまるため、広島へ先を急ぐならば乗らないでおきたい。


8.瀬野17:00発→広島17:19着 普通1561M/岩国行き モハ226-10
 乗り込むのは227系の5両。ここから広島へは乗車時間もあまり長くないことから、ロングシート部分に座ることとした。座面は321系と同じ硬いモノが使われ、長時間には耐えがたいタイプ。
めぐ「あるはずなんだよね、他に。207のリニューアルとか、323も。」
さく「あれ、違った?」
めぐ「違うよ全然。こんなカタくない。」


 広島市内にしてまだ山間らしくも、瀬野と同じく広島市内らしく住宅が多く立ち並ぶ。まあ『広島』まで15分程度ならば当然だろうか。
さく「15分なら十分でしょ、こういうとこから電車で1本って。」
もも「いいけど…、そううまくいく?」


 三原にて山陽本線から分かれていた呉線が、海田市で合流。厳密には次の向洋と共に広島市内から外れているが、運用上の都合もあり『広島市内』に含まれて扱われる。ここから広島へは本数が多く、乗客も多い。


 広島の野球場はさすがにシーズンオフで休みだろう。場外から利用可能な常設の『むさし』マツダスタジアム店も、2022年オフは改装工事を行うという。2023年になり改装工事が終わったようで、2023年オフは通常営業となったらしい。
さく「…1回、仕掛けていい?」
もも「決まったら決まったで、お願いよ。」


 19分で広島に到着し、乗客がほぼ入れ替わる形となった。土地柄なのかすでに仕事納めも済ませたのか、午後5時過ぎという帰宅時間帯にしてそこまでの立ち客は出ていないようだ。
さく「どっかで飲んでんじゃない?」
なぎ「あるな、もう今年全部終わったから一気。」


 そんなこんなで、2022年のメインミッションも全て終了。広島駅の在来線改札内には飲食など店が軒を連ね、何かと欲しくなってくる。そういえばスタイリッシュな立ち食いの店があったかと…。
もも「ああ、あの赤いうどん?」
めぐ「そこにそばもあるはずだよね…。」


 ということで2018年夏以来の立ち食い店にして、温かなそばを"年越しそば"として食させていただこうか。
さく「…それ、何?」
めぐ「せっかくだし、広島っぽいの何かなって。」


(S)坂井屋のがんす天そば(驛麺家) 580円
 せっかくなので『がんす天』とは何だろうかと選択。とりあえず揚げたてを口にしたところ、魚のすり身に衣をつけた"フライ"らしい。意外とこういう"魚肉フライ"って、汎用性が高くてよかったりするんだ。そばはもっちりした食感をしたタイプ。

 帰ってから調べれば、主に広島県で食される"魚肉フライ"と知る。すり身に唐辛子とニンニク、タマネギが加わった独特な味を特徴としていた。ならば食欲が進むのも当然だろう。広島での選択肢が、これでまた広がった。
(つづく)