2024年2月12日(月)午後8時23分 名古屋市中区/JR金山駅


 北陸新幹線敦賀開業前にして、在来線の景色が見たいからと北陸へ出向いた今回。往路は順調に進めるも、復路は沿線火災で大いなる路線変更を強いられていた。乗車券そのものは特例措置によってそのまま使用できたため、貴重な体験といえよう。


 さて前回は北陸本線経由でそのまま名古屋まで進められた際、どのようになったのかを検証していった。実際は新幹線で長野を経由し、篠ノ井線から中央西線というルートとなっている。

 ところで名古屋市内の到着時刻で見れば、実に興味深いことがわかる。金沢をほぼ同時刻に出発することとなり、名古屋市内もほぼ同時刻だったのだ。今回はそちらの検証を行っていこう。


A10.米原19:05発→金山20:16着 新快速5358F/豊橋行き
 北鯖江で火災が発生しなかった場合、北陸ルートで名古屋20:11着となる。この時刻をとりあえず覚えておこう。


D9.多治見19:42発→名古屋20:20着 快速5754M/名古屋行き
 実際は北陸新幹線で長野を経た後、特急『しなの』に乗り継いでいる。多治見からは快速に乗り換えたため、金山20:15着となった。

 実のところ、名古屋まで乗車した場合はこのルートが9分遅い。今回は金山で降りたため、北陸ルートで金山まで乗車するより1分早いのだ。最終的に経路変更をもって、出発と到着の時刻がほぼ同等となるのは興味深いと思わないだろうか?

 ところで実はタイミングによって、金沢をもっと早く出ることができたかもしれないという。ここからはそちらの時刻で検証していこうか。


E7.金沢14:21発→長野15:40着 新幹線はくたか624号/東京行き
 3連休の最終日ということもあり、北陸新幹線でも臨時便を多く設定。中には長野発着だった『あさま』を延長運転するものもあり、停車駅がイレギュラーになる。この便は黒部宇奈月温泉,糸魚川は通過し、上越妙高,飯山,上田,佐久平,軽井沢は停車という…。

 飯山は2019年乗車時、唯一通過していた駅となる。当時は車両不足によって減便態勢が敷かれていたためであり、『はくたか』と停車駅の多い『あさま』を結合。このため安中榛名,本庄早稲田,熊谷に停車という事案が発生した。

 まあ要するに…、飯山に停車できれば丸く収まるという話だ。


E8.長野16:00発→名古屋19:07着 特急しなの20号/名古屋行き
 長野からは20分の乗り継ぎで、名古屋へのしなの20号がある。これに乗ることができれば、実行程よりも概ね1時間早く名古屋まで帰ってくることができたという。長野の新幹線待合室にはコンビニ売店があるため、モノを仕入れるに不自由はしなかっただろうか。

 もっとも金沢から長野まで『はくたか』を選んでいる時点で、自由席で機動力を重視するという考えも出てくる。そうなれば長野での乗り継ぎに、ほとんど余裕がないことともなる。


 ところで今回の他経路乗車では表記がなかったものの、長野へ向かう途中で高山ルートという選択肢に気が付いていた。その場合はどうなっていただろうか?


F7.金沢16:07発→富山16:30着 新幹線はくたか570号/東京行き
 富山から乗車する在来線特急は本数が多くなく、金沢の出発はさらに遅くても十分だっただろう。乗車時間は短いのであえて自由席として、全席指定の『かがやき』は回避。

 さあ、富山では44分ある。今回長野で途中下車できたのはあくまで特例措置であり、富山で可能だったのかは不透明。新幹線同士となれば、おそらく不可能だろうかと。


F8.富山17:14発→名古屋21:03着 特急ひだ20号/名古屋行き
 ということで、富山から高山を経て名古屋へ至る特急『ひだ』。JR東海ご自慢の新方式ハイブリッド気動車、HC85の登場だ。グリーン車はなくなり、自由席は1両(9号車)で固定。2両編成単位で連結し、4両が高山までの最長(7~10号車)となる。

 高山まで南下し、グリーン車付きの編成を連結。最長10両となり、停車駅(下呂,美濃太田,岐阜)少なく名古屋へ。乗車時間は3時間49分になり、なかなかの長丁場となろう。

 以上が今回の机上検証となる。なお今回の行程を青春18きっぷで企てた場合、金沢で経路変更する際そのまま追加購入することとなっただろう。


 中途半端にスペースが埋まり、中途半端に余ってしまった。正直なところ途中で面倒になり、あまり進まない。…終わろうか。
(2023年冬、北陸の机上裏旅行記 おわり)